System Center 2012のインストール詳細System Center 2012を試そう(2)(2/2 ページ)

» 2012年06月19日 10時00分 公開
[山本雅史@IT]
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Virtual Machine Manager(SCVMM)のインストール

 SCVMMを利用するには、Windows展開サービスとWindows自動インストールキットが必要になる。このため、あらかじめインストールしておく必要がある。Windows展開サービスは、サーバの役割から追加する。

 Windows自動インストールキットは、マイクロソフトのサイトからモジュールをダウンロードしておく必要がある。

 ダウンロードしたSCVMMの圧縮ファイル(EXEファイル)をフォルダに解凍し、Setup.exeを実行する。今回は、VMM管理サーバ、VMMコンソール、VMMセルフサービスポータルの3つのコンポーネントをインストールする。

 インストール自体は、ほとんどデフォルトでOKだ。データベースに関しては、ローカルサーバにインストールしてある。このため、同一サーバ名を指定すればOKだ。

図13 SCVMMの個別インストーラー 図13 SCVMMの個別インストーラー
図14 今回は、SCVMMの全てのモジュールをインストール 図14 今回は、SCVMMの全てのモジュールをインストール
図15 AIK管理サーバがインストールされていなかったため、エラーになった。SCVMMのインストーラーでは、各ステップでインストール環境をチェックする 図15 AIK管理サーバがインストールされていなかったため、エラーになった。SCVMMのインストーラーでは、各ステップでインストール環境をチェックする
図16 AIKをインストール 図16 AIKをインストール
図17 SCVMMはデータベースを使用するため、SQL Server 2008 R2を指定 図17 SCVMMはデータベースを使用するため、SQL Server 2008 R2を指定
図18 管理ポータルを使用するため、Webサーバのポートを指定。デフォルトのポート番号でOK 図18 管理ポータルを使用するため、Webサーバのポートを指定。デフォルトのポート番号でOK
図19 セルフポータルのポートを指定 図19 セルフポータルのポートを指定
図20 SCVMMのインストールが完了 図20 SCVMMのインストールが完了

Operations Manager(SCOM)のインストール

 SCOMをインストールするには、Report View 2010が必要になるため、あらかじめダウンロードしてインストールしておく必要がある。

 さらに、環境によってはISAPIのエラーが表示される場合がある。これを解消するためには、IISマネージャーを起動して、「ISAPIおよびCGIの制限」を選択する。ASP.NET v4.030319の動作を許可する。

 環境を整えて再度、環境のチェック(Verify Prerequisites Again)を行い、次のステップに進む。

 今回SQL Serverのインスタンスでエラーが起こった。これは、SQL Server Agent Serviceが起動していないためだ。SQL Server構成マネージャーのSQL Serverのサービスから、SQL Server Agentを起動する。今後のことを考えて、サービスが自動的に起動するように設定しておく。

 SCOMをインストールしたサーバには、System Center 2012 Service Manager(SCSM)はインストールできない。このため、SCOM、SCSMを利用するには2台のサーバが必要になる。

図21 SCOMの個別インストーラー 図21 SCOMの個別インストーラー
図22 インストールするSCOMのモジュールを指定 図22 インストールするSCOMのモジュールを指定
図23 Report Viewerがインストールされていない。また、ISAPIとCGIにエラーが出ている 図23 Report Viewerがインストールされていない。また、ISAPIとCGIにエラーが出ている
図24 ダウンロードしたReport Viewerをインストール 図24 ダウンロードしたReport Viewerをインストール
図25 IISマネージャーの「ISAPIおよびCGIの制限」をクリック 図25 IISマネージャーの「ISAPIおよびCGIの制限」をクリック
図26 ASP.net V4.0.30319を許可するに設定 図26 ASP.net V4.0.30319を許可するに設定
図27 System Center 2012のインストーラーは、環境チェックでエラーが起こった場合、インストーラーを終了しなくても、必要なソフトウェアをインストール後、再度チェックを行えば、インストールが進む。だたし、ソフトウェアのインストール後、再起動が必要な場合がある 図27 System Center 2012のインストーラーは、環境チェックでエラーが起こった場合、インストーラーを終了しなくても、必要なソフトウェアをインストール後、再度チェックを行えば、インストールが進む。だたし、ソフトウェアのインストール後、再起動が必要な場合がある
図28 SCOMが使用するSQL Server 2008 R2の設定を行う。インストーラーが自動的に環境をチェックして、必要な項目を設定してくれる 図28 SCOMが使用するSQL Server 2008 R2の設定を行う。インストーラーが自動的に環境をチェックして、必要な項目を設定してくれる
図29 SQL Server Manager Serviceのエラーが出た 図29 SQL Server Manager Serviceのエラーが出た
図30 SQL Server構成マネージャーを起動 図30 SQL Server構成マネージャーを起動
図31 停止されているSQL Server Agentを起動する 図31 停止されているSQL Server Agentを起動する
図32 SQL Server Agentを自動起動にしておけば、再起動後も手動で起動しなくていい 図32 SQL Server Agentを自動起動にしておけば、再起動後も手動で起動しなくていい
図33 SQL Server Agent Serviceのエラーが解消された 図33 SQL Server Agent Serviceのエラーが解消された

Data Protection Manager(SCDPM)のインストール

 SCDPMのインストールは、.NET FrameworkやSQL Serverがインストールされていれば、ほとんどトラブルはないようだ。ただ、セットアップ途中でSiSFilterをインストールしたため、再起動が必要になった。

図34 SCDPMの個別インストール画面 図34 SCDPMの個別インストール画面
図35 SCDPMが使用するSQL Serverのインスタンスの指定。チェック機能(確認してインストール)があるので、データベースのチェックが行える 図35 SCDPMが使用するSQL Serverのインスタンスの指定。チェック機能(確認してインストール)があるので、データベースのチェックが行える
図36 SCDPMをインストールする上で、SISFilterがインストールされた。SISFilterを使うためには、再起動が必要になる 図36 SCDPMをインストールする上で、SISFilterがインストールされた。SISFilterを使うためには、再起動が必要になる
図37 SCDPMのインストール場所の設定 図37 SCDPMのインストール場所の設定
図38 SCDPMトライアル版は、2つの圧縮ファイルに分かれている。事前に解凍しておく 図38 SCDPMトライアル版は、2つの圧縮ファイルに分かれている。事前に解凍しておく

Orchestrator(SCO)のインストール

 SCOは、.NET Framework、SQL Server、IISがすでにインストールされている環境であれば、ほとんどトラブルなくインストールができる。

図39 SCOの個別インストーラーの画面 図39 SCOの個別インストーラーの画面
図40 SCOのどのモジュールをインストールするかを指定。今回は、Runbookの全てのモジュールをインストール 図40 SCOのどのモジュールをインストールするかを指定。今回は、Runbookの全てのモジュールをインストール
図41 使用するSQL Serverのポートやアカウントを指定 図41 使用するSQL Serverのポートやアカウントを指定
図42 SCOのインストールが完了 図42 SCOのインストールが完了

App Controller(SCAC)のインストール

 SCACは、.NET Framework、SQL Server、IISがすでにインストールされている環境であれば、ほとんどトラブルなくインストールができる。今回は、IISでいくつかのモジュールが不足していたため、自動的にインストールが行われた。

図43 SCACの個別インストーラーの画面 図43 SCACの個別インストーラーの画面
図44 プロダクトキーを入力しなければ評価版としてインストールされる 図44 プロダクトキーを入力しなければ評価版としてインストールされる
図45 IISで足りないモジュールをインストール。事前にIISのモジュールの全てがインストールされていれば、この画面は表示されない 図45 IISで足りないモジュールをインストール。事前にIISのモジュールの全てがインストールされていれば、この画面は表示されない
図46 SCACのアカウント、ポートを指定 図46 SCACのアカウント、ポートを指定
図47 Webサイトの構成を指定。証明書は、自己署名証明書を利用する 図47 Webサイトの構成を指定。証明書は、自己署名証明書を利用する
図48 SCACのインストールが完了。SCACのWebサイトのURLが表示されている 図48 SCACのインストールが完了。SCACのWebサイトのURLが表示されている

System Center 2012インストールの注意点

 今回は、サーバの台数の都合から、Syetem Center 2012 Configuration Manager(SCCM)とSystem Center 2012 Service Managerのインストールは行わなかった。SCCMとSCCMは、複数のクライアント/サーバが必要となるため、環境が整わなかった。

 System Center 2012 Endpoint Protectionに関しては、今回のトライアル版に入っていなかったので、インストールのテストはできなかった。System Center 2012 Unified Installerの項目にも入っていなかったため、System Center 2012ファミリには入っているが、別扱いとなっているようだ。

 実際、System Center 2012のインストールを行ってみて、シンプルインストーラーとして作られたUnified Installerが不親切と感じた。各コンポーネントを別々のコンピュータにインストールする必要があるなど、テスト環境としては大がかりすぎる。

 このため、System Center 2012のテストを行いたいなら、各コンポーネントを個別にインストールした方がいい。

 実際、個別コンポーネントのインストーラーでは、インストール時に不足になっているシステム コンポーネントを指摘したり、必要な設定を指摘したりしてくれる。これなら、System Center 2012のインストールに戸惑うことは少ないだろう。

 ただ、1台のサーバに複数のコンポーネントをインストールする場合、メモリやディスク容量、CPU性能がある程度必要になる。このため、必要なコンポーネントだけ、インストールしてテストすべきだろう。

 自動化を実現するOrchestratorは、ネットワークを経由して、別のサーバで動作しているコンポーネントと連動するため、1台のサーバにSystem Center 2012のコンポーネントをすべてインストールする必要はない。

 基本的に、.NET Framework、SQL Server、IISがインストールされていれば、インストール時に大きなトラブルはないだろう。実際にSystem Center 2012を運用する場合、System Center 2012の各コンポーネントがデータベースを使用するため、System Center 2012とは別に、SQL Serverだけをインストールしたデータベースサーバとして独立して構成した方がいいだろう。

Index

System Center 2012のインストール詳細

Page1
「ユニファイドインストーラー」ではなく、個別インストールを
インストール前に行うべきこと

Page2
Virtual Machine Manager(SCVMM)のインストール
Operations Manager(SCOM)のインストール
Data Protection Manager(SCDPM)のインストール
Orchestrator(SCO)のインストール
App Controller(SCAC)のインストール
System Center 2012インストールの注意点


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