編集部注:ActionScriptを使ったFlashアプリケーションの具体的な作り方について詳しく知りたい読者は、本稿と併せて連載「Flashの基礎を無料で習得! ActionScript入門」もご参照ください。
さて、今回取り上げるテーマは「Flash」です。いままで取り上げたテーマの中で、一番なじみのある技術だと思います。
しかし、Flashは「何となく分かっている」気がするが、どんな技術が使われていて、どのような場面で活躍しているか、なかなかはっきりと説明できないという人もいることでしょう。今回はそんなモヤモヤをはっきりとさせてみましょう。
「Flash」は音楽や画像データを組み合わせWebコンテンツやアニメーション、ゲームなどを作成するソフトウェア、またはそれらを使って作られたコンテンツのことを指します。
Flashはいろいろなシーンで使われています(この記事の右上に掲載されている広告もFlashですね)。具体的には、以下のようなところで使われています。
こうやって整理してみると、いろいろな場面でFlashは活躍しているのがあらためて分かりますね。
では、なぜFlashがここまで利用されているのか? その長所について考えてみましょう。
HTMLやCSSで表現できない斬新な表現がFlashでは可能です。また、HTMLやAjaxと違い文字や画像のサイズの指定が作者の意図どおりにできます。
主にHTMLを使ったページでは、WebブラウザやOSによってコンテンツの見え方が違うことがありますが、Flashを利用すればユーザーの環境に左右されず正しくWebコンテンツが表示されるといえるでしょう。
動画や音楽といった要素を手軽に取り込むことができます。
マウスやキーボードの入力をコンテンツに反映させることによって、ユーザーとのインタラクティブな関係が簡単に構築できます。
Windows、Mac OS、LinuxなどOSや環境が違ってもプラグインを導入すれば閲覧が可能です。
長所としては上記の4点などが挙げられます。しかし、この長所はそのまま短所につながる部分もあります。
(1)の「文字のサイズまできっちり指定できる」は、表現する人にとってはありがたいのですが、ノートパソコンや小さな画面を使っているユーザーに大きなウィンドウを指定してくるFlashコンテンツはありがた迷惑です。
(2)のマルチメディア化も不必要な動画や音楽を取り込んだFlashはサイズが重いため読み込みに時間がかかりますし、学校や職場でWebを閲覧しているときに音楽が流れると、とても気まずい雰囲気になってしまいます。
また、Flash内に埋め込まれたテキストは抜き出しができないので、Webブラウザ内でのテキスト検索ができませんテキスト検索ができないということは検索エンジンにヒットしないということなので、検索エンジンを使って目的のコンテツを見つけることが難しくなります。
しかしGoogleでは、Flash内のテキストを抜き出して、検索にヒットするようになっています。また、コンテンツサイドでも、Flashにメタデータを埋め込んで検索エンジンにヒットさせる方法がありますが、HTMLよりも手間が掛かるのは間違いありません。
一方、「テキストが抜き出せない」特徴を生かして、簡単に文字をコピーされて困るWebサービス…… 歌詞の検索サービスや不動産情報などでは活用されているようです。
次のページでは、オンライン・サンプルを見ながら、Flashの閲覧/制作方法について解説します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.