[System Environment] | |||||||||||||
FTPの仮想ディレクトリに対応するフォルダを作成する
|
|||||||||||||
|
解説 |
IISのFTPサーバには、サイト中に「仮想ディレクトリ」を作成する機能がある。これは、別のフォルダへ誘導するための仮想的なリンクを作成する機能である。
例えば、デフォルトで作成されるFTPサイト(「既定のFTPサイト」)の中に、「/data1」という仮想ディレクトリを作成しておく(リンク先はC:\Data1とする)。
![]() |
||||||||||||
FTPサイト中に作成した仮想ディレクトリの例 | ||||||||||||
ここでは、デフォルトのFTPサイト(実際のフォルダはC:\Inetpub\ftproot)の中に、いくつかの仮想ディレクトリを作成している。仮想ディレクトリ機能を利用すると、任意のドライブやパス上へ誘導することができる。 | ||||||||||||
|
このように設定されたFTPサイトにユーザーがログオンし、dirコマンドを実行してみても、(デフォルトのままだと)何もファイルやフォルダは表示されない。「既定のFTPサイト」であるC:\Inetpub\ftprootには何もデータがないので、これは当然である。
C:\>ftp 10.1.1.11 …FTPサイトへ接続する |
だが、cd /data1を実行すれば、実際にはユーザーはC:\Data1というフォルダへ誘導され、そのフォルダの中にあるデータへアクセスすることができる。
ftp> cd /data1 …仮想ディレクトリの1つへcdしてみる |
このように、仮想ディレクトリを作成しても、実際にはそれらのディレクトリ(フォルダ)が見えるようになるわけではないので、FTPユーザーにとっては使いづらい。cdを実行しようにも、どのような(仮想)ディレクトリが存在するかが分からないからだ。
だがこれを解決する、非常に簡単な方法がある。仮想ディレクトリに対応する、実際のフォルダ(ダミーのフォルダ)を作成しておけばよいのだ。こうすれば、FTPユーザーがdirコマンドを実行した場合には、そのフォルダが表示されるので、どのようなフォルダが存在するかが簡単に分かるようになる。ダミーのフォルダが存在していても、cdコマンドで移動すれば実際には仮想ディレクトリの先に誘導されるので、何の問題もない。
操作方法 |
仮想ディレクトリに対応する実際のフォルダの作成
仮想ディレクトリに対応する物理的なディレクトリ(フォルダ)を作成する方法は、非常に簡単である。単にエクスプローラやコマンド・プロンプトのmkdirコマンドを使って、空のフォルダを作成するだけである。フォルダ中に何もデータを入れておく必要はない。こうやって作っておけば、FTPユーザーがdirコマンドを実行すると、それがフォルダとして表示されるようになる。先の例だと、次のようなダミー・フォルダを作成しておけばよい。
![]() |
||||||||||||
作成したダミーのディレクトリ(フォルダ) | ||||||||||||
仮想ディレクトリに対応する、実際の物理的なディレクトリを作成したところ。フォルダの内容は空のままでよい。 | ||||||||||||
|
このようにしておけば、FTPユーザーには次のように見えることになる。
ftp> cd / …ルートへ移動する |
先ほどは見えなかったdata1やdata2といった仮想ディレクトリが、まるで実際に存在するかのように見ることができる。
見せたくないフォルダを仮想ディレクトリで隠ぺいする
以上の方法を逆にとって、ユーザーに見せたくない実際のフォルダを、仮想ディレクトリを使って隠ぺいすることも可能である。例えば、特定のユーザーにしか見せたくないデータを「D:\secret123」というフォルダに保存し、そこへの仮想ディレクトリを新規作成しておく(もちろんこれに対応する物理ディレクトリは作成しないようにする)。そうすれば、このパスを知っているFTPユーザーだけが、データへアクセスすることができる。
この記事と関連性の高い別の記事
- WindowsのFTPサーバでユーザーフォルダを設定する(TIPS)
- IIS 6.0のFTPサーバでユーザー・フォルダを分離する(基本編)(TIPS)
- IISでディレクトリ一覧の表示を有効にする(TIPS)
- Windowsでエクスプローラーを使ってFTPサーバーにアクセスする方法(TIPS)
- IIS 6.0のFTPサーバでユーザー・フォルダを分離する(Active Directory編)(TIPS)
このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。

![]() |
「Windows TIPS」 |
- Azure Web Appsの中を「コンソール」や「シェル」でのぞいてみる (2017/7/27)
AzureのWeb Appsはどのような仕組みで動いているのか、オンプレミスのWindows OSと何が違うのか、などをちょっと探訪してみよう - Azure Storage ExplorerでStorageを手軽に操作する (2017/7/24)
エクスプローラのような感覚でAzure Storageにアクセスできる無償ツール「Azure Storage Explorer」。いざというときに使えるよう、事前にセットアップしておこう - Win 10でキーボード配列が誤認識された場合の対処 (2017/7/21)
キーボード配列が異なる言語に誤認識された場合の対処方法を紹介。英語キーボードが日本語配列として認識された場合などは、正しいキー配列に設定し直そう - Azure Web AppsでWordPressをインストールしてみる (2017/7/20)
これまでのIaaSに続き、Azureの大きな特徴といえるPaaSサービス、Azure App Serviceを試してみた! まずはWordPressをインストールしてみる
![]() |
|
|
|
![]() |