本連載では、VBScriptを利用することを前提としてお話を進めていますので、直接関係する内容ではありませんが、参考までにVisual Basicでの方法をご紹介しておきましょう。
Visual Basicなどのコンパイル可能な言語を用いたXML文書の利用には、もう1つの方法があります。それは、XML文書に対してのアクセスを行うコードを完全に隠ぺいしてしまい、COMコンポーネントを利用しているかのようにXML文書を扱ってしまうという方法です。この方法は、XML文書の構造をアプリケーションロジックから完全に分離し、COMコンポーネントとして実装するということによって実現されます。
この手段を用いるときには、あらかじめXML文書自身の構造を認識している状態でなければ実現することができない(COMコンポーネントを作成する時点で、XDRスキーマ情報を必要とします)というデメリットもありますが、スクリプトなどのコードから文書全体を走査したり、XPath式を直接記述するといった手間を省くことができるようになります。
詳細は、以下のURL上にコンテンツを提供しているので、必要と思われる皆さんはぜひアクセスしてみてください。
http://www.microsoft.com/japan/developer/workshop/xml/articles/generat.asp
今回は、目的としたデータに対してどのようにアクセスしていくのかを紹介しました。紹介した2つの方法にはおのおのメリット・デメリットが存在していることもご理解いただけたことかと思います。実際にアプリケーションなどを構築していく際には、これらを十分に理解し、必要とされる機能を満たし、かつ十分なパフォーマンスを得られる手段を選択されることをお勧めします。
次回は、XSL/XSLTを使用したデータの変換と整列について紹介することにします。お楽しみに。
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