サイトの入り口であり、サイト全体を見渡すことのできるページがホームである。各サイトには、それぞれ1つずつホームが存在する。ホームにはWebパーツという部品を貼り付けてページをデザインすることができる。多くの場合、Webパーツはリストの情報の一部を表示する。
このようにWebパーツは、リストの情報を読み込んで表示できるため、ホーム上で各リストの最新の状態を確認できる。リストを作成すると、そのリストと1対1に対応するWebパーツが利用可能になる。ただしWebパーツの中には、リストを使わずに情報を表示するものや(Webパーツとしてだけ機能するもの)、上記画面の「新着情報と今日のTo Do」のように、複数のリストの情報を組み合わせて表示するものなども存在する。
プログラミングが必要だが、その気になればオプションのWebパーツを開発することもできる。例えば米Microsoftは、本日の天気予報を表示するWebパーツを無償公開している。
ホームにWebパーツを追加したり、Webパーツの配置を変えたりすることができる。これにはホームの右上にある「共有ページの変更」をクリックする。Webパーツの追加は、Webパーツ一覧からホームにドラッグ&ドロップするだけでよい。
SharePointサイトで利用可能なサイトの種類には以下のものがある。
サイトの種類 | 内容 |
---|---|
チーム・サイト | プロジェクトなど、複数メンバーからなるチームで共同作業するための場所 |
会議ワークスペース | 会議開催者による会議計画の立案、出席者との情報の共有、作業の把握などを行う |
ドキュメント・ワークスペース | ドキュメントのチェックイン/チェックアウト機能、履歴管理機能などを持つドキュメント共有サイト |
個人用サイト | 個人用にカスタマイズされた情報を提供する(SPSのみ) |
ポータル・サイト | SharePointサイトの検索、集中管理、カテゴリ分類を行う(SPSのみ) |
SharePointで利用可能なサイトの種類 |
まず注意すべき点は、サイトの呼称として「サイト」と「ワークスペース」の2種類が使われていることだ。最初のうちは、「サイト」と「ワークスペース」で機能が異なるのではないかと考えがちだが、実際にはワークスペースも作業用に設計されたサイトの一種であり、どちらもサイトであることに違いはない。単にそういう名前なのだと考えればよいだろう。なお表中の最後の2つ(個人用サイトとポータル・サイト)は、SharePoint Portal Server 2003でのみ利用可能なサイトであり、WSSでは使えない。
サイトは、「サイト・テンプレート」と呼ばれるテンプレートを選択して作成する。このテンプレートによってサイトの種類が決定され、いくつかのWebパーツやリストがあらかじめ設定される。既定のテンプレートを使う以外にも、必要なら、任意のWebパーツやリストを組み合わせた独自のテンプレートを作ることもできる。
既定のテンプレートを選択しなくても、「空のサイト」や「空の会議ワークスペース」といった枠組みだけのテンプレートを選択して、独自にリストを追加したり、Webパーツを配置してホームを作成したりできる。GroupBoardをインストールした場合には、サイト・テンプレートの1つとしてGroupBoardワークスペースが追加され、選択可能になる。
少々分かりにくい「会議ワークスペース」を簡単に紹介しておこう。会議ワークスペースは、会議の開催日程管理、出席者管理、事前・事後の情報共有などを図るためのサイトである。会議ワークスペースのホームには、「会議の趣旨」「議題」「出席者」「ドキュメント ライブラリ」などがWebパーツとして配置されている。ここでは詳しく述べないが、Outlook 2003の予定表から、会議ワークスペースを作成することができる。
WSSのインストールが完了し、取りあえず使い始められるようになった。さらに次回は、WSSのシステム管理やユーザー管理などを行う管理メニューについて解説する予定である。
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