SQL Server 2005ではSQL CLRと呼ばれるCLR統合機能が追加され話題を呼んでいますが、Oracleデータベースでも、同様の機能がOracle Database 10g Release2から追加されます注2。それがODE.NETです。ODE.NETは、図9のようにOracleデータベースの外部プロシージャとして動作するCLRのホスト機能を提供することでこの機能を実現しています。
.NETストアドプロシージャを作成するためには、ODT 10.2のインストールが必須です注3。ODTがインストールされた環境でVS.NETを起動すると、新しいプロジェクトとして、「Oracle Project」を選択することができます(図10)。
Oracle Projectは、.NETストアドプロシージャを作成するためのテンプレートを提供します。これにより、開発者はプロシージャのロジックの作成に専念することができます。.NETストアドプロシージャの元となる.NETアセンブリ内でOracleデータベースに接続する必要がある場合、ODP.NETを使用できます。
.NETアセンブリのビルドが無事完了したら、やはりVS.NETからOracleデータベースへ完成した.NETアセンブリをデプロイします。デプロイには、ODTの1つのコンポーネントである、Oracle Deployment Wizard for .NETを使用しますが、これもVS.NETに完全に統合されていますので、違和感なくデプロイまでが完了します(図11)。
問題なくデプロイが完了すれば、通常のPL/SQLプロシージャ同様にアプリケーションや、ほかのストアドプロシージャなどから実行することが可能となります。
次回からは、これらの機能やツールを簡単なサンプルアプリケーションの作成を行いながら具体的に解説していきます。どうぞご期待ください。
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