DFS名前空間のルートが定義されたら、次はDFSで公開/共有するフォルダを追加する。DFSを利用するためには、必ず1つはルート名の下にフォルダを作成しなければならない。そして、その作成されたフォルダに対して(1つもしくは複数の)ターゲットを指定する。
DFS名前空間のルートが定義された直後の管理画面は次のようになっている。ここで、右側の[操作]ペインで[新しいフォルダ]をクリックし、フォルダの作成ウィザードを起動する。
[新しいフォルダ]ボタンをクリックすると次の画面が表示されるので、作成したいフォルダ名を指定する。ここでは「Documents」というフォルダを指定しているので、最終的には「\\example.co.jp\Shareroot\Documents」というフォルダ・パスになる。
(3)にはフォルダ・ターゲットを指定するが、これは次のステップで追加するので、ここでは空のままにしておく。
フォルダが定義された直後の管理画面は次のようになっている。ルートの下に1つフォルダが定義された状態となっており、次はここにフォルダのターゲットを追加する。ユーザーがこのフォルダ(ここでは\\example.co.jp\Shareroot\Documentsフォルダ)へアクセスすると、そのアクセスは、実際には定義されたいずれかのターゲットへと誘導される。
フォルダに対して新しいターゲットを追加するには、[操作]ペインで[フォルダ ターゲットを追加]をクリックし、必要なだけターゲットを追加する。今回は、1つのDFSフォルダを4台のサーバで複製して提供/共有するので、4つのターゲットを追加する。
[フォルダ ターゲットを追加]をクリックすると、次のダイアログが表示されるので、実際のターゲットのパス(UNC)を指定する。
(3)には、どこか特定のサーバ上にある共有フォルダか、その共有フォルダのサブフォルダ、もしくは、別のDFS名前空間上のパスのいずれかが指定できる。ここでは、最初のターゲットとして、EXSERVER01(トップレベル・ドメインのドメイン・コントローラ)のDocumentsという共有フォルダを指定している。
DFSレプリケーションを利用する場合、すでにどこかのサーバ上に存在するフォルダの内容をほかのDFSサーバへ複製することもできるし、まったく新しい仮想的なフォルダを作成して、それを全サーバ間で複製/共有することもできる。もし既存のサーバのデータを複製/共有するならば、(3)には、存在する共有フォルダのUNCパス(や、ほかのDFS名前空間上のパス)を指定すればよい。
もしここで指定したUNCパスが存在しなければ、次のようなダイアログが表示され、共有フォルダの作成と公開(共有設定)、およびアクセス権の設定などが自動的に行われる。
今回の例では、1つのDFSフォルダを4台のサーバで共有するので、最終的には次のように4つのターゲットを指定しておく。クライアントがこのフォルダへアクセスすると、アクセス元のサイト(Active Directoryのサイト)に基づいて、一番近いサイトのサーバへ誘導される。サイトを正しく定義していないと、例えば大阪サイト内のクライアントが本社サイトや札幌サイトへ誘導されたりするので、次のレプリケーションの設定段階に進む前に、正しくサイトを定義しておく。
なおターゲットを2つ(以上)定義すると、その段階でレプリケーションの設定を始めるかどうかを尋ねるダイアログ・ボックスが表示されるが、それはキャンセルして、先にターゲットの定義を全部済ませておく。そして全部のターゲットの定義が完了したら、(3)をクリックして、次はDFSレプリケーションの設定を開始する。
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