いろいろな面で話題を作ったmixi、中高生の加入率が多い携帯電話SNSモバゲータウン、世界最大、1億人以上の会員を抱え、先日日本にも登場したMySpaceなど、話題のSNSはいきなり出現したわけではありません。SNSを生み出したアメリカのサービスについて紹介をしたいと思います。
●常に戦国時代のアメリカのSNS事情
ここではSNSの歴史において、重要な3つのSNSサービスを取り上げます。
・SNSの原型を作った「SixDegrees.com」
1997年〜2001年に運営されていたサイトです。サービス名である「Six degress」とは、自分の知り合いを6人たどれば、全世界中の人と連絡が取れるという「Six Degrees of Separations」(6次の隔たり)理論に由来しています。「6次の隔たり」はSNSにとっては重要な要素であり、日本SNSサイト「Gree」はこの「Six Degrees of Separations」から命名されています。
「SixDegrees.com」は企業家アンドルー・ワインライク(Andrew Weinreich)氏が1996年に会社を設立し、1997年1月にベータ版のサービスを開始しました。現在のSNSと同様に、知り合いやつながりのある人しか書き込めない掲示板やメールサービス機能を提供していました。100万人までユーザーが増えましたが、システム上のトラブルやスパムなどが問題となり、2001年に1億2500万ドルでYouthStream Media Networks社に買収され、現在サービスは終了しています。
※参考 webarchive.org/
・「Friendster」
2002年にNetscapeのエンジニアであるジョナサン・エーブラムズ(Jonathan Abrams)によって設立され、2004年ごろまで、全米最大の規模を誇った招待制のサービスです。ブログやコミュニティ、自分の写真やメールの登録機能があり、友達を中心としてコミュニティを広げることができるサービスです。
友だちや恋人が探せる! という口コミで当初は莫大に会員数が増えて(サービス開始から半年間で300万人に達した)「全米最大のSNS」の名をほしいままにしてきました。Googleが2003年に3000万ドルで買収を申し込みましたが、それをけってしまうぐらいの勢いがあったようです。
2003年7月にトム・アンダーソン(Tom Anderson)、クリス・デウォルフ(Chris DeWolfe)、ほか5人によって創立されました。招待制のSNSではなく、アカウントは自由に取ることができます。現在1億2700万人以上のユーザー数がおり、世界最大のSNSサービスです。
機能はブログやカレンダー機能、メッセージ交換などのSNSらしい機能に加え、最大の特徴は「ミュージシャン」として、登録すれば音楽ファイルのアップロードが自由にできる点です。音楽にはとても強く、ユーザーはアマチュア・プロミュージシャンと直接に交流が取れたり、公開されている音楽ファイルは自由に入手できます。これは大きな魅力で、SNSとしては後発のサービスながら多くの会員を獲得したようです。
日本でもソフトバンクとの提携を発表して、今年から日本語版のサービスも公開されました。では、引き続き日本のSNSサービスについても見てみましょう。
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