レポートサーバへ配置を行うことで、エンドユーザーがブラウザでレポートを参照できるようになります。配置先はSSRSが導入されているサーバ(レポートサーバ)を指定します。
(1)レポートの配置先を指定
ソリューションエクスプローラでプロジェクトのプロパティを開き、[配置]欄のTargetServerURLに「http://[レポートサーバ名]/ReportServer」と入力します(図10)。
(2)レポートの配置
ソリューションエクスプローラでレポート名を選択し、配置を行います(図11)。
配置が正常に完了すれば、ブラウザよりURL(http://[レポートサーバ名]/ReportServer)を入力し、[SSRSプロジェクト名]→[作成したレポート名]を選択することにより、レポートを参照することができます。
ここでは、エンドユーザーが分析を行う際によく使用する機能について補足します。
レポートで表示するデータの絞り込みを行うことができます。条件をエンドユーザーが直接入力したり、リストから選択したりすることができます。条件入力はレポート作成時に設定します。条件入力を最も簡単に設定する方法は、次のとおりになります。
1.前ページの「クエリのデザイン」において、SQL文字列に条件式(WHERE句)を追加します。条件式の右辺はエンドユーザーが入力した値を格納するための任意のパラメータ名を指定します(図12)。
2.プレビューで確認すると、レポート上部に条件入力用のテキストボックスが追加されます(図13)。
レポートに出力したデータと連動したグラフを同じレポート上に表示することができます。グラフを併用することで、レポートがより分かりやすいものになります。グラフはレポート作成時に設定します。BIDSのツールボックスにある「グラフ」をレポート上に追加し、データフィールド、カテゴリ、系列に項目を指定すれば、レポートにグラフが表示されます。
参照したレポートをファイルに出力することができます。出力できるファイル形式は、EXCELやPDFなどの中から選択することができます。
ここでは、SSRSを使用する際の注意点について補足します。
次に、SQL Server 2005で新しく加わった機能のうちのいくつかを紹介します。
第4回ではSSRSを使用して、基本的なレポートを作成する方法について紹介しました。レポートはウィザードを使えば簡単に作成できますが、より高度なレポートを作成するためには、レポートのレイアウト画面上で機能の追加やプロパティの設定を行う必要があります。また、レポートの作成用にデータ量の少ないテーブルを用意することや、レポートに対して適切なアクセス権限を設定するという点についても注意してください。
次回はデータ分析支援機能の実践として、「Integration Services」と「BI Portal Sample Application」について解説します。(次回へ続く)
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