エラー・メッセージをまとめて表示したり、メッセージ・ボックスで表示したりしたい場合に使うと便利なコントロールが、ValidationSummaryコントロールである。
実際に使ってみよう。先ほどのWebフォーム(Default2.aspx)に、以下の画面のようにコントロールを追加し、プロパティを設定してほしい。
コントロール(ID) | プロパティ | 値 | |
---|---|---|---|
(1)ValidationSummary | (ID) | ValidationSummary1 | |
(2)RequiredFieldValidator(rfvA) | ErrorMessage | A項目は必ず入力してください | |
Text | * | ||
(3)RegularExpressionValidator(revB) | ErrorMessage | B項目は3桁の数値で入力してください | |
Text | * | ||
(4)CompareValidator(cvC_D) | ErrorMessage | C項目とD項目は同じ値を入力してください | |
Text | * | ||
(5)RangeValidator(rvE) | ErrorMessage | E項目は1〜10の数値を入力してください | |
Text | * | ||
準備ができたので実際に実行してみよう。
このように、ValidationSummaryコントロールを貼り付け、検証コントロールのErrorMessageプロパティにメッセージを設定するだけで、エラー・メッセージを簡単にまとめて表示することができる。
また、ValidationSummaryコントロールのShowMessageBoxプロパティをTrueに設定すれば、メッセージ・ボックスでエラー内容を表示することもできる。
ここで、エラー・メッセージの設定のポイントをまとめておく。検証コントロールにはエラー・メッセージを設定するプロパティが2つある。TextプロパティとErrorMessageプロパティだ。
Textプロパティは検証コントロールを貼り付けた位置に表示するメッセージを設定するプロパティであり、ErrorMessageプロパティはValidationSummaryコントロールに表示するメッセージを設定するプロパティである。
必然的に、検証コントロールは入力フィールドのすぐそばに配置することが多く、ValidationSummaryコントロールは入力フィールドから離れた場所に配置することになる。このため、Textプロパティにはエラー位置を示す記号などを設定し、ErrorMessageプロパティには分かりやすいメッセージ(エラーとなった項目と、どう入力し直せばいいのか)を設定すればよいだろう。
検証コントロールはクライアントサイドのJavaScriptでも、サーバサイドのVBでも入力チェックを行うと説明した。ここまでの動作の確認ではJavaScriptでチェックが行われているため、実際にサーバサイドでチェックが行われているかは確認できていない。そこで、ブラウザの設定を変更することにより動作を確認してみよう。
インターネット・オプション画面でJavaScriptを無効にしてほしい。
Internet ExplorerにおけるJavaScriptの無効化
JavaScriptを無効に設定したら、Internet Explorerの[最新の情報に更新]ボタンをクリックするか、[F5]キーを押して表示内容をリフレッシュする。
これでJavaScriptが無効な状態での動作の確認の準備は完了した。入力チェックでエラーとなる状態で[OK]ボタンをクリックすると、同じようにチェックが行われてエラー・メッセージが表示されることが確認できる。ただしJavaScriptを無効化したため、ポストバックが行われていることも確認できる。このようにJavaScriptが無効の状態では、ポストバックが行われ、サーバサイドで同様のチェック処理が行われるのである。
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