X Window System の仕組みと設定実践でも役立つLPICドリル(4)(3/4 ページ)

» 2008年07月31日 00時00分 公開
[大竹龍史ナレッジデザイン]

演習問題

 ポイントを押さえたら、演習問題に挑戦してみましょう。問題ごとに、LPIC試験での重要度を記載しています。試験を受ける際の参考にしてください。

問題1

 Linuxをランレベル3で立ち上げ、rootでログインしました。次のコマンドの中でXサーバが起動するコマンドを選んでください。必要なファイルはすべてインストールされているものとし、ログイン認証画面が表示された場合はユーザー名とパスワードを正しく入力するものとします(6つ選択)。

[試験対策の重要度:(level1)** (level2)-]


a.gdm
b.kdm
c.xdm
d.metacity
e.kwin
f.twm
g.gnome-session
h.startkde
i.startx
j.xinit
k.init 3
l.init 5

正解

 a、b、c、i、j、l

解説

a.ディスプレイマネージャgdmはXサーバを起動します。

(注)gdm は gdm-binary を起動するシェルスクリプトです。主たる作業は gdm-binary が行います。


b.ディスプレイマネージャkdmはXサーバを起動します。

c.ディスプレイマネージャxdmはXサーバを起動します。

d.metacityはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

e.kwinはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

f.twmはウィンドウマネージャなので、Xサーバは起動しません。

g.gnome-sessionはデスクトップ環境GNOMEを起動するプログラムです。Xサーバは起動しません。

h.startkdeはデスクトップ環境KDEを起動するプログラムです。Xサーバは起動しません。

i.startxはxinitを起動するシェルスクリプトです。xinitがXサーバを起動します。

j.xinitはXサーバを起動するプログラムです。

k.ランレベル 3ではXサーバは起動しません。

l.ランレベル 5では/etc/inittabの設定によりディスプレイマネージャが起動し、ディスプレイマネージャがXサーバを起動します。

問題2

 ある設定ファイルを変更してシステムを再起動したところ、ログイン画面のグリーティングメッセージが次のように変わりました。変更したファイルはどれですか?(1つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)** (level2)-]


図9-1 変更前 図9-1 変更前
図9-2 変更後 図9-2 変更後

a./etc/X11/xdm/Xresources
b./etc/X11/xdm/Xsession
c./etc/X11/xdm/kdmrc
d./etc/X11/gdm/gdm.conf

正解

 a

解説

a.問題の図のイメージはディスプレイマネージャxdmが表示するログイン画面です。xdmは/etc/X11/xdm/Xresourcesを参照して、ログイン画面の表示を行います。グリーティングメッセージもこのファイルで指定します。

b./etc/X11/xdm/Xsessionはxdmによるユーザー認証の後に起動されるシェルスクリプトです。設定に応じて、デスクトップ環境の起動やウィンドウマネージャの起動、クライアントプログラムの起動を行います。

c./etc/X11/xdm/kdmrcはディスプレイマネージャkdmの設定ファイルです。

d./etc/X11/gdm/gdm.confはディスプレイマネージャgdmの設定ファイルです。

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