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» 2008年08月28日 00時00分 公開

Linuxカーネルのコンフィグレーション手順実践でも役立つLPICドリル(5)(4/4 ページ)

[大竹龍史ナレッジデザイン]
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問題5

 カーネルを生成しようとしてmake zImageを実行したところ、次のようなエラーが表示されて失敗してしまいました。このエラーを解決できる可能性のある手順はどれですか?(2つ選択)

System is too big. Try using bzImage or modules.
make[1]: *** [arch/i386/boot/zImage] エラー 1
make: *** [zImage] エラー 2

[試験対策の重要度:(level1)* (level2)**]


a.Cコンパイラgccを最新バージョンに変えてから、再度make zImageを実行する

b.カーネルのヘッダファイルに文法上の誤りがあると思われるので、ヘッダファイルの記述をチェックする

c.不必要な機能を取り外すようにカーネルコンフィグレーションをやり直してから、再度make zImageを実行する

d.make bzImageを実行する

正解

 c、d

解説

 このエラーメッセージはSystem(圧縮カーネル)のサイズが、zImageの要件である512KB以内に収まらないことを示しています。コンフィグレーションをやり直してカーネルを小さくするか、512KB以上の圧縮カーネルに対応するbzImageを生成するか、いずれかの方法で対応できます。

選択肢aは、Cコンパイラの問題によるエラーではないので、間違いです。

選択肢bは、ヘッダファイルの誤りによるエラーではないので、間違いです。

問題6

 カーネルコンフィグレーションにより新しいカーネルを作成したいのだが、いろいろとパラメータを変えて実験するのでできるだけ一般ユーザーで実験し、必要な場合のみroot権限で実行します。root権限でないと実行できない手順は次のうちどれですか?(2つ選択)

[試験対策の重要度:(level1)* (level2)*]


a.make mrproper

b.make bzImage

c.make modules_install

d.make install

正解

 c、d

解説

 生成したカーネルとローダブルモジュールをインストールする手順では、rootのみに書き込み許可のあるシステムディレクトリの下にファイルをコピーするので、root権限が必要になります。従って、選択肢c選択肢dが正解です。

 選択肢a選択肢bは、カーネルソースを一般ユーザーのホームディレクトリ下に展開してもできる作業なので、間違いです。

問題7

 新しいカーネルを生成した後、ブートローダGRUBの設定ファイルgrub.confの編集をしてシステムを再起動したら、ルートデバイスがないというエラーメッセージが表示されて、カーネルパニックになり、システムが立ち上がりません。そこで以前のブートエントリを指定してシステムを立ち上げ、rdevコマンドでカーネルにハードコードされたルートデバイスと、grub.confのエントリに指定されたルートデバイスを確認したところ次のようになっています。このエラーを解決するために適切と思われる手段はどれですか?(1つ選択)

grub.confの記述行
kernel /boot/vmlinuz-2.6.23test ro root=/dev/sda2
rdevの実行結果
# rdev /boot/vmlinuz-2.6.23test
Root device /dev/sda1

[試験対策の重要度:(level1)* (level2)**]


a.grub.confの“root=/dev/sda2”の記述が間違っていると思われるので、正しい記述に変更する

b.grub.confのルートデバイスの記述と、カーネルにハードコードされたルートデバイスを/dev/sda1か/dev/sda2かどちらかに統一する

c.カーネルにハードコードされたルートデバイスの指定が間違っていると思われるのでrdevコマンドで修正する

d.ルートファイルシステムが損傷したと思われるので、インストールをやり直して修復する

正解

 a

解説

 ブートローダにルートデバイスの指定がある場合(通常は指定します)、カーネルにハードコードされたルートデバイスの情報より、ブートローダの指定が優先します。従って、選択肢aのみが正解です。

 お疲れさまでした。次回は「システムの起動」について問題を出題します。

筆者プロフィール

大竹龍史

有限会社ナレッジデザイン 代表取締役。1980年代に日本コンピュータビジョン社にてサン・マイクロシステムズのWorkstation、Sun2に出合って以来、サン関連のサポート、社内教育、ユーザー教育に従事。1998年、Netscape(現在はサンのSJESプロダクトに引き継がれている)とLinuxのトレーニングを提供する有限会社ナレッジデザインを設立。現在はLinuxとSolarisのシステム管理、ネットワーク管理、サーバ構築を担当。



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