携帯Flash開発で、アウトラインの制限をなくし、より豊かなアニメーションにする方法や、空間を感じさせる演出、最適な再生速度を考える
連載第2回「ケータイFlashでさくさく動くIllustratorデータの作り方」の記事でも紹介した“ポケットフレンズ・コンチ”。
連載第2回では、『携帯Flashで動かしやすいキャラクターデザイン』をテーマにIllustratorデータ作成のテクニックを解説しました。
今回は、そのコンチを実際に携帯Flash(Flash Lite)で動かしてみます。
携帯Flashでキャラクターを動かす際、処理速度が遅い、データが重い、アニメーションが制限される、という理由でアウトラインがないキャラクターをデザインすることが常識とされてきました。
が、連載第2回でも解説しましたが、ビジュアルを重視する“ポケットフレンズ・コンチ”では、デザインを優先するためアウトラインを保持しつつも、アニメーションの質を下げないようにいろいろと工夫をしています。
着せ替えて自分の好きなコンチを作ることができるだけでなく、いろんな動きを覚えさせられます | こんな自分だけの携帯待ち受けも作れます |
処理速度やデータ容量については、連載第2回の記事をご覧ください。ちなみに、アウトラインがある場合にアニメーションがどのように制限されるかというと、このようになります。
アウトラインがあると関節の稼働領域が制限される |
このように線が切れてアニメーションが不自然になってしまうため、アウトラインがあるとパーツをあまり動かすことができません。
アウトラインが付いていると関節の稼働領域が制限されるので、大半のFlashアニメーターは嫌がるものです。
しかし、工夫をすれば意外と苦にはなりません。“歩き”の動作でどういう工夫をしているか見てみましょう。
コンチの通常の歩き |
このアニメーションで工夫しているポイントは……、
傾斜変形がポイントですね |
アウトラインを体にめり込ませないだけで、足が後ろに行っているように見せることができます。機嫌がいいときはコンチを跳ねさせてみましょう!
コンチをちゃんとお世話すると機嫌が良くなります |
これは“歩き”を基に簡単に作れます。
これは簡単! |
ひとコマ追加するだけでも動きにバリエーションを出せます。続いて、横だけでなく前にも歩かせてみましょう。
サービス中にこの動きはまだありません |
前歩きの方が簡単です。
一番単純な動作です |
このように、ちょっとした工夫でアウトラインの制限はなくなり、より豊かなアニメーションを付けられるようになります。
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