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» 2010年05月21日 00時00分 公開

おばかアプリ作成のための超まじめな勉強会レポートD89クリップ(16)(2/3 ページ)

[仲里淳,@IT]

冷静な自分を捨て、自己満足だけで突き進むべし

 サイバーエージェントの渡辺梓さんが紹介したのは、「レッツGYU-DooooN」という牛丼調理支援アプリ。Wiiの無線コントローラやバランスボードといった周辺機器が使われている。ITの力を使って「修行なしでおいしい牛丼を作る」のが目的だったが、実際の開発では思わぬ苦労もあったという。

サイバーエージェントの渡辺梓さん(右)と浦野大輔さん(左)。普段はWebデザインや開発に携わる サイバーエージェントの渡辺梓さん(右)と浦野大輔さん(左)。普段はWebデザインや開発に携わる

 まず、牛丼の量を計測しようと採用したWiiバランスボードでは、最小計測単位が1kgだったため牛丼には不適切。そこで、重量変化10回分の平均値を使ったり、ブレ幅5倍の変化は無視したりといった工夫によって解決した。

第3回おばかアプリ選手権では、ステージ上で実際に牛丼を盛り付けるデモを披露。具を盛り付けると、画面に適量かどうかが表示される(詳細) 第3回おばかアプリ選手権では、ステージ上で実際に牛丼を盛り付けるデモを披露。具を盛り付けると、画面に適量かどうかが表示される(詳細

 “おばか”ならではのポイントとしては、食材の肉に高級なものを使ったり、萌え要素を入れたりといった、本来のアプリ自体とは異なる部分にこだわった点を挙げた。「私って何やってんだろ? と思うこともあったが、深夜のナチュラルハイな状態で乗り切った」とのこと。冷静に考えずに、とにかく自己満足で突き進むことも大切なのだ。


 浦野さんが紹介したのは、「絶対!ぬぎPON」という野球拳アプリ。コンセプトは「テクノロジとエロ」。内容は、画面の女の子とジャンケンをするという野球拳の王道を行くゲームだ。ただし、その小道具であるジャンケン用のグローブには、曲げセンサが使われていたり、プレイヤーの姿勢を感知するためにWiiバランスボードが使われていたりと、フィジカルコンピューティングが満載だ。

「絶対!ぬぎPON」。おばかアプリ選手権における記念すべき“お色気アプリ”第1号でもある(詳細) 「絶対!ぬぎPON」。おばかアプリ選手権における記念すべき“お色気アプリ”第1号でもある(詳細

 また、開発作業はデザイナやFlashエンジニア、デバイスエンジニアなど4人体制で行われたが、そのコラボレーションがうまくいったのも重要な成功要因だったという。詳細は、下記記事を参考にしてほしい。

じゃんけんグローブ「絶対!ぬぎPON」の作り方
次世代のインプットを考えよう(4)
 FunnelとFIOとZigBeeを活用した「絶対!ぬぎPON」を事例に、自作デバイスの組み立て方からFlashアプリ作成方法までを説明します
デザインハックリッチクライアント 2009/5/19


誰にも負けない好きなモノで、いつもと違う人と楽しむ

 シグマコンサルティングの橋本圭一さんは、「Visual Studio 2010を使った欲求指向プログラミングのすすめ」と題したプレゼンテーションを行った。橋本さんは、第2回おばかアプリ選手権では、ギターを使って文字入力を行うアプリを披露した、ミュージシャン・エンジニアである。今回は橋本さん流に、おばかアプリ開発の心得を紹介した。

シグマコンサルティングの橋本圭一さん。この日はギターなどの楽器演奏はなし シグマコンサルティングの橋本圭一さん。この日はギターなどの楽器演奏はなし

 心得その1は「欲求指向プログラミング」で、これは自分の好きなことやりたいことをアプリ開発のテーマにすることで、高いモチベーションを維持して取り組めるというもの。要するに「好きこそものの上手なれ」だ。

 その2は「チームでやろう」で、社外の人と組むことで、新鮮さや刺激を生み出すというもの。自分1人では想像もしないことを生み出すためにも、これは重要だ。

 その3は「ネタは自分のサブカルチャーや生い立ちから」。人間誰しも少年時代にハマったものが1つや2つはあるはずで、そこからネタを引っ張り出してこようというもの。これも、モチベーションを生み出す方法の1つだ。

第2回おばかアプリ選手権でギターによる文字入力を披露した橋本さん率いる紫熊チーム。もともと好きな音楽やギターと組み合わせたからこそ生まれたアイデアだった(詳細) 第2回おばかアプリ選手権でギターによる文字入力を披露した橋本さん率いる紫熊チーム。もともと好きな音楽やギターと組み合わせたからこそ生まれたアイデアだった(詳細

 その4は「あえて最新技術に触れてみる」で、積極的に新しいことに触れる機会として生かそうというもの。仕事中に上司に指摘されても、「あ、これは遊んでいるのではなくて、Silverlight 4の勉強中です」と言い訳しやすいところもポイントだという。


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