PHP技術者認定試験とは、PHP技術者認定機構が実施する認定試験。高い水準のPHPによるシステム開発能力、PHPベースでシステム開発を行う上で必要な基礎的な知識と応用力を持つことを評価する。
対象は、PHPベースのシステムを設計・開発・運用するエンジニア、Webデザイナー、PHPでシステム提案を行うコンサルタント、PHPを教える講師など。
試験は3つのレベルに分かれている。
初級試験は、PHPプログラミングの基本知識を問う試験である。試験はCBT方式だが、PHP技術者認定機構が認定する「認定スクール」ではペーパー方式での受験も可能だ。
受験料は1万2600円。試験時間は60分、問題は複数または単一選択による選択式で、全40問。合格基準は全体の70%を正答すること。
PHPの主な対象バージョンは、PHP5.3(2011年9月現在)。『初めてのPHP5』を主教材とし、一般的な知識やPHPオンラインマニュアルなどからも出題される。
出題範囲と出題割合は以下の通り。
目次 | 出題割合(目安) |
---|---|
1章 オリエンテーションと始めの一歩 | 0.06 |
2章 テキストと数の操作 | 0.08 |
3章 判定と繰り返しについて | 0.08 |
4章 配列の操作 | 0.08 |
5章 関数 | 0.08 |
6章 Webフォームの作成 | 0.08 |
7章 データベースに情報を保存 | 0.08 |
8章 クッキーとセッションでユーザを記憶 | 0.06 |
9章 日付と時刻の取り扱い | 0.06 |
10章 ファイルの操作 | 0.08 |
12章 デバッギング | 0.04 |
13.8 クラスとオブジェクト(クラス定数も含む) | 0.02 |
14章 日本語処理 | 0.06 |
付録B 正規表現の基本 | 0.04 |
付録D PHP5.1とPDO | 0.02 |
追加1.セキュリティ(各章からのポイントの集約や一般的な知識など) | 0.02 |
追加2.出力バッファ(エラー処理。各章からのポイントも含む) | 0.02 |
追加3.定数・予約語 | 0.02 |
上級試験は、PHPの言語仕様から実用的なプログラミングテクニックまでの知識を問う試験である。2012年1月より開始。
試験はCBT方式で、受験料は1万5750円。試験時間は120分、問題は複数または単一選択による選択式で、全60問。取得した成績に応じて、以下のスコア認定がなされる。
取得スコア | 認定(認定詳細) |
---|---|
90%以上 | Honor Expert |
70%以上90%未満 | Expert (PHPの言語仕様から実用的で高度なプログラミングテクニックを持つ上級者) |
50%以上70%未満 | Senior (オンラインマニュアルなどを参考にプログラミングができるレベル) |
30%以上50%未満 | Junior (オンラインマニュアルなどを参考にプログラミングができるが、部分的に基礎知識の修得が必要なレベル) |
30%未満 | Sophomore (基礎知識の修得を必要とするレベル) |
『プログラミングPHP 第2版』を主教材とし、一般的な知識やPHPオンラインマニュアルなどからも出題される。
出題範囲と出題割合は以下の通り。
目次 | 出題割合(目安) |
---|---|
1章 PHPについて | 0 |
2章 PHP言語の基本 | 0 |
3章 関数 | 0.02 |
4章 文字列 | 0.02 |
5章 配列 | 0.04 |
6章 オブジェクト | 0.1 |
7章 ウェブに関するテクニック | 0.12 |
8章 データベース | 0.08 |
9章 グラフィック | 0.04 |
10章 PDF | 0.06 |
11章 XML(&XML系で追加された関数) | 0.04 |
12章 セキュリティ | 0.12 |
13章 アプリケーションに関するテクニック | 0.08 |
14章 PHPの拡張 | 0.04 |
15章 WindowsでのPHP | 0.02 |
SPL(Standard PHP Library) 日付クラス PEAR(管理系のコマンドなど) |
日付クラス |
PEAR(管理系のコマンドなど) | 0.04 |
名前空間 クロージャー リフレクションLate Static Binding |
0.04 |
JSON | 0.02 |
PDOとネイティブモジュールの違い mysqlndドライバについて |
0.04 |
正規表現(pcre, posix, mbstring) | 0.02 |
APD/Xdebug memcache |
0.04 |
フィルター | 0.02 |
ウィザード試験は、PHPの専門分野に精通し、モジュールを作れるまたはカスタマイズできることを認定する試験である。試験は毎年9月に実施予定で、各専門分野ごとに、以下の4つの試験が設置され、受験申込時に選択する。名称もそれぞれ異なる。
ウィザード試験を受験するためには、以下の受験要件を満たさなければならない。
合格基準は、筆記試験で70%以上の正答率を確保し、かつ申込時に提出した論文試験の公開審議を通過すること。
公開審議方法は以下の通り。
出題範囲については、2012年春に公開予定。
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