CloudStackをAPIで操作するCloudStackによるプライベートクラウド構築術(5)(2/2 ページ)

» 2012年04月02日 00時00分 公開
[荒井康宏, 飯塚雅之一般社団法人クラウド利用促進機構(CUPA)/クリエーションライン株式会社]
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APIキーの取得方法

 APIを使用するにあたって、まずAPI鍵を生成する必要があります。今回は管理者権限のあるユーザー用のAPI鍵を生成します。

 管理者権限でCloudStack管理サーバにログインし「アカウント」メニューを開き、「新規ユーザ」メニューを実行します。

図2 管理者権限のあるユーザーを作成 図2 管理者権限のあるユーザーを作成

 作成したユーザーの右端の「アクション」のメニューを選択すると、プルダウンメニューが現れます。「キー生成」メニューを選択します。

図3 ユーザーのAPI鍵を作るため「キー作成」を選択 図3 ユーザーのAPI鍵を作るため「キー作成」を選択

 API鍵が作成されたのが画面で確認できます。これで準備は終わりです。

図4 API鍵が作成されたことが確認できる 図4 API鍵が作成されたことが確認できる

APIプログラムの利用方法と実行結果

 前述のCloudStack APIプログラムは以下になります。

#!/bin/bash
#
# kick_api.sh
#
# please set your host
address="http://[your management server]:8080"
# please set your api key
api_key="QVOObVBiTodKl5L0vPQFCCELsxbtEHHysXU42XTFFwhBHWWFV7GaiH5oJG0yHHsqFzCcgflH8Ee8Ttk4m_qJLQ"
# please set your secret key
secret_key="zTl4qQtSZPijMkNYgkX1lQh6QlEUXyjSKeXSPZQl2MJifzOBFhNDA5cQlfK7Ds5BFEM_ua_5ELMPL-z4JNJBIA"
api_path="/client/api?"
if [ $# -lt 1 ]; then
echo "usage: $0 command=... paramter=... parameter=..."; exit;
elif [[ $1 != "command="* ]]; then
echo "usage: $0 command=... paramter=... parameter=..."; exit;
elif [ $1 == "command=" ]; then
echo "usage: $0 command=... paramter=... parameter=..."; exit;
fi
data_array=("$@" "apikey=${api_key}") 
temp1=$(echo -n ${data_array[@]} | \
tr " " "\n" | \   sort -fd -t'=' | \
perl -pe's/([^-_.~A-Za-z0-9=\s])/sprintf("%%%02X", ord($1))/seg'| \
tr "A-Z" "a-z" | \   tr "\n" "&" )
signature=$(echo -n ${temp1[@]})
signature=${signature%&}
signature=$(echo -n $signature | \
openssl sha1 -binary -hmac $secret_key | \
openssl base64 )
signature=$(echo -n $signature | \
perl -pe's/([^-_.~A-Za-z0-9])/sprintf("%%%02X", ord($1))/seg')
url=${address}${api_path}$(echo -n $@ | tr " " "&")"&"apikey=$api_key"&"signature=$signature
echo " SEND URL: $url"
curl ${url} | xmllint --format -

 このスクリプトの使用方法について説明します。

 まずは、スクリプト内のパラメータを変更します。

 api_keyおよびsecret_keyパラメータには、先ほど生成されたキーをコピーします。addressパラメータにはアクセスするManagementサーバのホスト名を記入します。

 パラメータの変更が終わったらCloudStack APIを実行します。例えば、パラメータ指定なしのlistAccountsコマンドを実行したいときは以下のようにします。

#kick_api.sh command=listAccounts

 パラメータを指定したstartVirtualMachineコマンドを実行したいときは以下のようにします。パラメータやレスポンスタグをスペースで区切ってください。

#kick_api.sh command=startVirtualMachineid=8

非同期コマンド

 スナップショットやディスクボリュームの作成など、処理に時間がかかる一部のAPIは非同期コマンドに指定されています。

 これらの非同期コマンドは実施されると即座にジョブIDを返します。これはAPIがすぐに処理を返す必要があるためであり、実際にはジョブはバックグラウンドで実行され続けます。

 実行されたジョブのステータスは、queryAsyncJobResultコマンドにジョブIDを指定することにより、確認することができます。

ジョブIDが0の場合:ジョブは実行中。定期的にチェックを続けます。

ジョブIDが1の場合:ジョブが正常に完了。コマンドに関連付いた全ての応答値が返されます。

ジョブIDが2の場合:ジョブの完了に失敗。失敗の理由は<jobresultcode>タグと<jobresult>タグを参照します。

 非同期コマンドはAPIリファレンスに(A)と表示されています。

 以上がCloudStack APIの仕様と利用方法です。次回はCloudStack 3.0の新機能について説明します。


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