WebでのUXの必要性として、「操作する」ことが挙げられると説明しました。
例えば、ボタンを例に挙げると、ボタンらしいデザインでなければ、ユーザーは見過ごしてしまい、いい体験をするどころか、不愉快な体験をすることになります。これらはユーザーインターフェイスと呼ばれ、UX同様にその頭文字を取って「UI」と呼ばれます。
UIもUX同様にWebだけのことではありません。ドアの形状によって引くのか押すのか、自動ドアなのか手動なのかは、デザインによってユーザーが一瞬にして判断しています。このように形状を見るだけで利用方法が分かるデザインを、「アフォーダンス」といい、ユーザーインターフェイスにも直観的な分かりやすさが必要です。
UIは、色や形のデザインだけではありません。情報をやりとりするための言葉や情報との関係性、リンクの飛び先の情報との関係性も、UIの良しあしに関係してきます。
例えば、訪問先企業の行き方を知りたいと思い、サイトを訪れたとします。アクセス方法か住所を調べたいという目標を持ってサイトに訪れてみたら見当たりません。
「アクセス方法」をみても住所が見からない、「会社概要」のページが見つからず、迷ってしまうことがあります。
よく探してみたら、「企業情報」というページの中に、さらに「会社概要」をいうリンクがあり、その中のページに掲載されている場合があります。もちろん、分類として間違っているわけではありませんが、「探しにくい」「分かりにくかった」などの体験は決していいUXとはいえません。
ユーザーは言葉から想像して、リンク先に飛びます。リンク先に期待通りの情報がなければ離脱してしまうので、サイトの内容(コンテンツ)の情報を構造化させることが重要です。
情報分類は難しいケースがたくさんありますが、最近ではユーザー行動から情報を設計していく傾向にあります。
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