ネットアップが事業戦略を明らかに、3年で売り上げ2倍を目指す2014年にエンタープライズ向けフラッシュストレージ装置を投入

ネットアップは6月20日、2014年度(2013年5月〜2014年4月)以降の経営計画を明らかにした。それによると、今後3年間で日本での売り上げを2倍にするという。

» 2013年06月20日 14時35分 公開
[山口哲弘,@IT]

 ネットアップは6月20日、2014年度(2013年5月〜2014年4月)以降の経営計画を明らかにした。それによると、今後3年間で日本での売り上げを2倍にするという。

 日本における外付けディスクストレージ装置市場の2011年から2016年までの年間平均成長率は、IDC Japanの予測によると、1.8%増の見込みである。それに対してネットアップの2013年度の対前年度売り上げ成長率は24%増だった。今後3年間も同程度の成長を目指す。

ネットアップの代表取締役を務める岩上純一氏

 このような、市場の成長率を大きく上回る伸びを見せた理由として、ネットアップの代表取締役を務める岩上純一氏は、クラウド環境や仮想化の普及を挙げた。「サーバの仮想化が普及する中で、ストレージの仮想化に対するニーズが高まっている。当社のストレージ装置は、より小さい物理容量のストレージを、より多くの論理容量としてユーザーに提供できる。さらに物理容量を拡張するにも、装置を止めずに、動的に対応できる。このような利便性がユーザーに受け入れられている」とした。

 さらに、今後のストレージ市場に対して、「フラッシュメモリの価格動向にもよるが、ディスク装置をフラッシュが置き換えることになるだろう」(岩上氏)との見通しを示した。すでに同社は、販売総計44PB(ペタバイト)分に相当するフラッシュストレージ装置を出荷したという。ただし現在は、主にディスクストレージ装置のキャッシュとして利用されているが、「フラッシュには、同じ容量ならばディスク装置よりも設置面積や消費電力が小さいという利点がある。今後3年程度で、フラッシュがディスクを置き換えることになるだろう」(岩上氏)とした。2014年には、エンタープライズでの運用に耐える可用性と信頼性を備えたフラッシュストレージ装置「FlashRay」を発売する予定だという。

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