アプリとソーシャルの密な連携を実現する機能がTwitterやGoogle+から提供されています。アプリのプロモーションや拡散に苦労してる開発者は、ぜひ活用したいところです。
Twitter Cardsの「アプリ」カードはiOS/Android端末のタイムライン上の場合、開発者が紹介したいアプリの概要とストアへのリンクを表示できる「ディープリンク」機能を備えています。該当アプリがインストール済みの場合は、アプリ内のコンテンツが表示されます(参考:Twitter Cardsに新機能の「ディープリンク」、ツイートとアプリを連動)。
Over-The-Airインストール(日本では「無線インストール」)機能を活用すると、一般のWebページのリクエストから、Androidアプリを素早くインストールできます。
Over-The-Airインストール設定済みのWebのリンクをクリックすると、Google Playのウィンドウがポップアップし、ユーザーが所有するAndroid端末の中から、指定した端末に、目的のAndroidアプリがインストールされます。
Googleアカウントによるログインが必要だったり、Google Playストアで公開されている無料のアプリに限られます。
App Activities(アプリ内の行動)の活用で、特定のアプリ上で行った操作を、Google+のプロフィール上に表示できます。アプリを使ったことが、その人のページに現れることで、まだアプリを知らないさらに多くの人々にアプリの存在や、その楽しみ方を知ってもらうことができます。
また、アプリのアクティビティはGoogle検索の右側にも表示されます。
これらはAndroidデバイスのみならずiOSデバイスでも専用のSDKを組み込むことで可能です。
App Customization(アプリのカスタマイズ)機能は、AndroidやiOS、Webアプリに対応した、アプリをより多くの人に拡散させる方法です。
アプリの紹介ページに、Google+のプロフィール写真などを表示したり、同じアプリを利用しているユーザーを紹介したり、ユーザーのプロファイル情報を利用して、Webページの表示をカスタマイズしたりできます。
特定のSNSだけではなく、複数のSNSを渡り歩いている人も多いでしょう。また、複数のSNSをうまく使い訳分けている人もいるでしょう。
例えば、ちょっとした情報など短いつぶやきはTwitterで、おいしいものを食べたという自慢はFacebookで、旅行先の美しい写真の投稿はGoogle+で、といったような使い分けの方法も人それぞれです。
現在のGoogle+はAPIによる外部からの投稿機能がないため、他のソーシャルネットワークの投稿内容を自動で反映させることが難しく、Google+の投稿を基軸に、連携したり投稿を仕分けたりするサービスが各種用意されています。
複数のSNSを利用するネットのヘビーユーザーにとっては、同じ投稿を複数で見かけるマルチポストは嫌がられる傾向にあるため、それぞれの投稿がどのような人たちに読まれ、どう受け取られるのか、うまく使い分けることも重要な心配りの1つとなってきています。
数分で、ごくごく簡単に設定完了し、利用開始できます。無料版は、投稿数が限られること、自動投稿の反映スピードが遅いため、ご自身の投稿量や、ビジネスへの活用などを考慮し、有料サービスへ移行した方がよい場合もあるでしょう。
Google+を基軸とし、他SNSへの投稿の際、Google+へのリンクを含む、含まないなどを細かく設定できます。文字数が短いTwitterへはリンク付き、長い文字数の投稿も可能なFacebookにはリンクなしなどの設定が可能です。
また、投稿の際のハッシュタグの有無で投稿の転送先も制御できます。
TwitterやFacebook、LinkedInとの連携サービスで、その名の通り「バッファ」の役目をするものです。投稿文を溜めておいて、指定した時間に予約投稿できます。
連続投稿を回避し、一定時間ごとに投稿したり、設定済みの時間に更新情報を流したり、過去の話題を再び投稿し直したりといった活用方法が自由自在です。無料アカウントでは利用量に制限があるため、より活用したい人は、月$10のプランにアップグレードすることを検討しましょう。
また各種情報クリップ(保存)系のサービスとも連携しており、集めた情報を広く伝搬していくのに適したサービスです。
複数のSNSへのマルチポストが簡単にできるChromeブラウザの拡張です。
Google+への投稿時間をコントロールできるChromeブラウザの拡張です。
今まで「日本のSNS」「海外のSNS」といったすみ分けのようなものがあったSNSも海外SNSの日本語対応の充実や、ユーザー数の増加などから、日本市場進出への気合いを強く感じさせます。
また各SNSとも、人気のなかった機能やサービスを改変させたり、終了させたりといった、素早い“選択と集中”も目立つところです。
全世界とつながることができるSNSですが、一方、Google+ローカルページなど、地域情報や、位置情報に基づいた地元サービスなど新しい試みも見られます(参考:いつの間にか世界2位のソーシャルメディアに:Google+は単なるソーシャルメディアじゃない?! 今知っておきたい3つのトピックス)。
今後、質問の意味を深く理解した音声による検索サービスの一般化や、スマートウオッチ、Google Glassなどウェアラブルデバイスの台頭で、ますますSNSに深みや、便利さ、豊かさが加わっていくといいですね。
次回記事は、2013年9月初めごろに公開の予定です。内容は未定ですが、読者の皆さんの興味を引き、役立つ記事にする予定です。何か取り上げてほしい内容などリクエストがありましたら、編集部や@ITのFacebookページまでお知らせください。次回もどうぞよろしく。
安藤幸央(あんどう ゆきお)
1970年北海道生まれ。現在、株式会社エクサ マルチメディアソリューションセンター所属。フォトリアリスティック3次元コンピュータグラフィックス、リアルタイムグラフィックスやネットワークを利用した各種開発業務に携わる。コンピュータ自動彩色システムや3次元イメージ検索システム大規模データ可視化システム、リアルタイムCG投影システム、建築業界、エンターテインメント向け3次元CGソフトの開発、インターネットベースのコンピュータグラフィックスシステムなどを手掛ける。また、Java、Web3D、OpenGL、3DCG の情報源となるWebページをまとめている。
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所属団体
OpenGL_Japan (Member)、SIGGRAPH TOKYO (Vice Chairman)
主な著書
「VRML 60分ガイド」(監訳、ソフトバンク)
「これがJava だ! インターネットの新たな主役」(共著、日本経済新聞社)
「The Java3D API仕様」(監修、アスキー)
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