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» 2013年10月02日 15時45分 公開

学習塾を運営するのに最適なのはどこ? オープンデータを活用して実践的なスキルを身に付けるITエンジニアのためのデータサイエンティスト養成講座(特別編)(3/3 ページ)

[中林紀彦,日本アイ・ビー・エム]
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単純な推計人口の分析

千葉市内で学習塾を運営するのに最適なのはどの区?

 データの整備だけでは面白くありませんので、簡単な分析をしてみましょう。例えば中学生向けの高校受験の塾を千葉市内で展開する際にどの区がよいのかを検討するために、今後10年間の区毎の中学生の推移を知りたいとしましょう。今回整備したデータを使って簡易的な人口推定を行うことで今後の中学生の人口推移をしることが可能です。

 表のように2013年は13歳から15歳が中学生ですが、2014年では2013年に12歳から14歳が中学生です。このように1年ごとに1歳ずつスライドさせて計算していくと、今後10年間の中学生の数を簡易的に推定することができます。“簡易的”というのは他からの転入や転出、出生率や死亡率を加味していないからです。

# 必要なライブラリの読み込み
get_ipython().magic(u'pylab')
import pandas as pd
# CSVファイルからデータの読み込み
dfall = pd.read_csv('all_tyo.csv', header=0, encoding='UTF-8')
# データフレームの定義
df = pd.DataFrame(columns=['year', 'group', 'ward', 'num'])
dfwork = pd.DataFrame(columns=['year', 'group', 'ward', 'num'], index=range(0,6))
# 値の設定
dfwork.ward = dfall[dfall.year== 2013].groupby(['ward'])['num'].sum().index
dfwork.group = '中学生'
# 2013年から2022年までの中学生(13歳から15歳)の数を区毎に集計
for i in range(0,10):
    dfwork.year = 2013+i
    dfwork.num = dfall[(dfall.year== 2013) & (dfall.age >=12-i) & (dfall.age <= 12+2-i)]\
    .groupby(['ward'])['num'].sum().values
    df = pd.concat([df, dfwork])
    
# 年度と区別にクロス集計
dfpivot = pd.pivot_table(df, values='num', rows='year', cols='ward', aggfunc=sum,fill_value=0)
# グラフ表示
dfpivot.plot()
myprop = {'fname' : r'C:\Windows\Fonts\meiryo.ttc'}
plt.legend(loc='lower left', prop=myprop)
Analysis.py

 上記のソースコードで2013年から2022年までの年度別、区別の中学生の人口を計算できます。pandasのpivot_table関数でクロス集計が可能(20行目)ですので、グラフにプロットするためにクロス集計しておきます。

In [15]: dfpivot
Out[15]:
ward   中央区   稲毛区    緑区   美浜区  花見川区   若葉区
year
2013  5087  4240  4388  4839  5059  4072
2014  5102  4315  4366  4864  4872  4057
2015  5130  4324  4369  4836  4824  4017
2016  5056  4299  4312  4671  4724  3959
2017  5026  4308  4317  4509  4630  3859
2018  4979  4246  4142  4334  4482  3714
2019  4980  4271  4075  4361  4397  3633
2020  5104  4279  3991  4377  4254  3574
2021  5137  4241  4024  4390  4174  3574
2022  5237  4166  3944  4193  4095  3529

 結果をプロットしたものが下のグラフです。唯一、中央区だけが中学生の数が増加していくのが確認できますし、それ以外の区では中学生が年々減少し続けることが見てとれます。

おわりに

 今回の特別編では、オープンデータを分析に活用する際に必要な実践的なテクニックについて紹介しました。オープンデータとして今回扱ったようなExcel形式のデータはさまざまなものが公開されていますので、各回の連載や今回紹介したテクニックを駆使して皆さんのデータ活用に役立ててください。

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