ネットワールドは、VMware vShpereによる仮想環境の処理性能を向上させるソフトウェア「PernixData FVP」を販売すると発表した。クラスタを組んでいるすべての物理サーバに接続されているフラッシュメモリを一つにまとめて、それらすべての物理サーバからネットワークをまたいでアクセスできる。
ネットワールドは2013年10月31日、VMware vShpereによる仮想環境の処理性能を向上させるソフトウェア「PernixData FVP」の販売を同年11月6日に開始すると発表した。vSphereのハイパーバイザにカーネルモジュールとして組み込んで使う。
仮想環境では、ストレージ装置のアクセス性能がボトルネックになりやすい。そこで、ハードディスク装置に比べてアクセス性能が高いフラッシュメモリ(SSDやPCI Express接続タイプ)をキャッシュとして利用して、ストレージ装置を交換することなく処理性能を高めようとするのがPernixData FVPだ。特徴は、クラスタを組んでいるすべての物理サーバに接続されているフラッシュメモリを一つにまとめてメモリプールを作り、それらすべての物理サーバからネットワークをまたいでアクセスできるようにした点である。
PernixData FVPを使わなくてもフラッシュメモリをキャッシュとして利用できるが、その場合フラッシュメモリを使えるのはそれが接続されている物理サーバに限られる。例えば、VMotion(ライブマイグレーション)によって、ある仮想マシンが稼働する物理サーバが動的に変わると、移動先の物理サーバ上に新たにキャッシュを作り直す必要がある。PernixData FVPを利用すれば、VMotion後でも、移動前の物理サーバに構成されていたキャッシュをネットワーク越しに利用できる。
PernixData FVPをインストールすると、vSphereの管理画面にPernixData FVPの設定画面が追加される。この画面で、キャッシュを利用する仮想マシンを設定する。ストレージ装置や仮想マシンの設定を変更する必要はない。ただし、物理サーバにフラッシュメモリが実装されていないときは、新たに増設する必要がある。また、すでにフラッシュメモリが接続されていても、それをストレージ装置として利用している場合は、格納されているデータを別のストレージ装置に移動しておく必要がある。
税別価格は1ノード当たり90万円〜。対応する動作環境は、vSphere 5.0/5.1が稼働中の米VMware認定ハードウェアと、VMware認定のPCI Express接続のフラッシュメモリカードまたはSSD(米Intel製を推奨)である。
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