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» 2013年11月29日 18時00分 公開

国内でスマホ端末投入が期待されるTizenの現在とこれから〜インテル ソフトウェア・イノベーション・フォーラム2013レポート(2/2 ページ)

[柴田克己,@IT]
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Tizenの今後のロードマップは?

 最後に登壇したのは、サムスン電子 ソフトウェアR&Dセンター、エグゼクティブバイスプレジデントのJong-Deok Choi氏だ。同氏は主に今後のTizenプラットフォームの展開について述べた。

 無料で提供されている「Tizen SDK」では、Tizenの特長である「ネイティブアプリ」と、HTML5ベースの「Webアプリ」の双方の開発方式をサポートする。IDEはEclipseベースで、Windows XP/7、Ubuntu、OS X/Mac OS Xに対応している。

 このIDEでは、プロジェクト管理、テンプレートやサンプルの参照が行え、デバッガ、プロファイラ、エミュレータ(QEMUベース)といった、開発に当たって必要な機能が一通り用意されているという。

 NTTドコモ杉村氏の講演でも触れられたが、Tizenの特長の1つは「ダイナミックボックス/ドロップビュー」と呼ばれるユーザーインターフェイスだ。Tizen IDEでは、このUIもビルダーを使って、WYSIWYGで構築することが可能という。ここでは、このUIについてより詳しい説明が行われた。

 Choi氏は、ダイナミックボックスは「他のプラットフォームにあるウィジェットなどとは異なり、他のアプリに組み込める小さなアプリと考えてほしい」とした。

 ドロップボックス上には、例えば天気予報のアプリであれば、現在地の最新の天候情報、メールアプリであれば、未読メッセージ数や、そのタイトルなどが表示される。このダイナミックボックスを下にフリックすることによって現れる「ドロップビュー」で、ユーザーは、より詳細な情報にアクセスしたり、特定のタスクを実行したりといったことが可能になる。

 「ダイナミックボックス/ドロップビューの応用範囲は広い。天気の情報から週間予報にアクセスしたり、ミュージックプレイヤーにアルバム情報などの付加情報を表示するなど、さまざまな使い方が可能だ。Tizenでは、プラットフォームごとのプロファイルを用意しており、このUIを使ったアプリをさまざまなデバイスに容易に展開できる。

 現在、スマートデバイスやIVI(車載情報機器)向けのものが用意されており、将来的には、テレビ、カメラ、プリンタ、PC、冷蔵庫、ウェアラブルデバイスなど、さまざまな機器に向けたプロファイルが提供される予定だ。サムスンではデジタルテレビをTizenベースで開発することをすでに決めている」(Choi氏)

サムスン電子 ソフトウェアR&Dセンター、エグゼクティブバイスプレジデントのJong-Deok Choi氏

 Tizenでは、このプロファイルを組み込み機器に応じて選択利用することで、多様な機器への展開、機器同士の連携機能の開発、開発コストの削減、新しいサービスのスピーディな製品化といったメリットが得られるとした。

 Choi氏は最後に、今後のTizenプラットフォームのロードマップを紹介。Tizenには、プラットフォーム/SDK部に加えて、必要最低限の相互運用性を確保するためのデバイスやアプリの要件を規定した「TCS(Tizen Compliance Spec)」、認定のために必要なテストを定めた「TCT(Tizen Compliance Test)」が仕様として存在する。

 現行は、いずれもバージョン2.2で、プラットフォーム/SDK部については2013年7月、TCSとTCTについては2013年10月末にパブリックリリースが行われている。次期バージョンとなる「3.0」については、2014年の第2四半期のリリースを予定しているという。

 Choi氏によれば「デバイスメーカーによる対応なども考慮し、主要リリースについては、今後も年に1度程度のペースで行っていく予定」とした。

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