Googleが提供している無償の統合メッセージングサービス「Google+ハングアウト」。テレビ会議にも使えるこのサービスの概要を解説する。
Appleが2007年にiPhoneを、そして2010年にiPadを発売して以降、携帯電話からスマートフォン、パソコンからタブレット端末への大きなシフトが起こっているようだ。多くのユーザーがLINEやSkypeなどのサービスをこうした「スマートデバイス」で活用し始めている。これらのサービスは、テレビ会議システムの市場にも入り込み、今ではコンシューマーだけでなく多くのビジネスユーザーも利用するようになってきている。
本稿では、無償版のGmailユーザーやGoogle Apps for Businessを利用しているユーザーを対象に、「Google+ハングアウト」を利用したコミュニケーションについて紹介する。基本機能や利用に当たっての必要要件だけでなく、活用シナリオや他サービスとの違いを含めて紹介する。
「Google+ハングアウト」は、GoogleがGoogleトークの後継として2013年5月15日に公開した統合メッセージングサービス(チャット、在籍確認、テレビ会議など)である。ハングアウトを利用すると、写真や絵文字、ビデオ通話を使った1対1やグループでの会話を無料で行うことができる。
Google+ハングアウトは、Gmailの画面やGoogleカレンダーの予定から起動できる他、Google Chromeに拡張機能として「ハングアウト」を追加することでも利用できる(この場合、事前にGoogle Chromeをインストールしておく必要がある)。またiPhoneやAndroidなどのスマートデバイスの場合は、Google+ハングアウトのアプリが提供されているので、AppleストアやGoogle Playストアから事前にインストールしておくこと。
そしてGoogle+ハングアウトで利用するアカウントは、Googleアカウントを利用することになる。Googleアカウントは、ISPなどのメールアドレスでも作成可能(この場合、そのアドレスでGmailは利用できない)なので、事前に作成しておくとよい。
Google+ハングアウトをフル機能で利用するためには、GoogleアカウントをGoogle+アカウントにアップグレードする必要がある。Google+アカウントを持っていない場合は、制限付きGoogle+ハングアウト(1対1のビデオハングアウトなど限られた機能)でしかGoogle+ハングアウトを利用することができない。
Google+アカウントへのアップグレードは、http://plus.google.com/にアクセスし、Google+のプロフィールを作成するだけで完了する。なお現時点では、Googleアカウントを作成する際に自動的にGoogle+プロフィールが作成されるためGoogle+アカウントへのアップグレード作業は不要となっている。
Google+アカウントへのアップグレードが完了したら、次はGoogle+ハングアウトを利用する環境のセットアップが必要となる。以下に、幾つかのパターンでの設定方法を紹介する。
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