Windows 8/8.1/Windows Server 2012/R2向けのIE10/IE11(および64bit版のWindows 7/Windows Server 2008 R2向けのIE10/IE11)では、従来の「保護モード」に加えて、さらに「拡張保護モード」という機能も用意されている。
Windows 8/8.1では「Windowsストアアプリ」という新しいプロセスモデルが導入されたが、これを動作させるために用意されたのが拡張保護モードである。
このモードでは、通常の保護モードよりもさらに権限が制限されたプロセス環境(AppContainer環境)が用意され、その中でIEの拡張機能が動作するので、より安全性が高くなっている。ただしIEの一部の処理が64bitプロセスになるので、64bitアドオンが必要となる。だが32bitのアドオンしか用意されていない場合は(64bitに対応したアドオンが利用できない場合は)、そのコンテンツは動かなくなるので、注意が必要だ(もっとも、64bitでは余計なアドオンが動作しない分、少し安全になるともいえる)。
拡張保護モードの詳細については以下のサイトを参照していただきたい。
この拡張保護モードはデフォルトではオフになっているが、より安全性を高めたい場合はオンにしてもよい(ただし64bitアドオンがないために、動作しないコンテンツも増える)。
なお、最初にリリースされたIE11では拡張保護モードは有効になっていたが、ユーザーからのフィードバックなどに基づき、現在では拡張保護モードを無効にする修正プログラムが2013年11月12日にリリースされている(詳細は上のブログ記事参照)。
拡張保護モードをオンにするには、[インターネット オプション]画面で[詳細設定]タブを開き、拡張保護モードの設定をオンにする。
拡張保護モードが有効になっていると、Webページのプロパティ画面は次のように表示される。
保護モードのために閲覧できないサイトがあったり、ファイルのダウンロードが失敗するなどの問題が生じた場合は(まずは「互換表示機能」などを試してから、それでもだめなら)、インターネットオプション画面の[セキュリティ]タブで、[信頼済みサイト]に該当するサイトを追加登録するとよいだろう(インターネットゾーンの保護モードを無効化するというのは極力避けること)。
IEの保護モードを有効にしていても、次のような状況では保護モードが無効になる。つまり制限が緩くて、多くの権限を持ったままIEの拡張機能などが動作するので、注意していただきたい。
Copyright© Digital Advantage Corp. All Rights Reserved.