へッドハンターが推察する、エンジニアの未来が明るい理由ヘッドハンター丸山の「いつか、あなたに逢いにいく」(5)(1/2 ページ)

今、そして将来にわたって求められ続けるエンジニアになるために、必要な要素は何だろうか。ヘッドハンター歴20年の丸山氏が伝授する「未来が明るいエンジニアの条件」とは。

» 2014年05月26日 18時00分 公開
[クライス&カンパニー 丸山貴宏,@IT]
本連載 ヘッドハンター丸山の「いつか、あなたに逢いにいく」のインデックス

連載目次

いま、エンジニアが人気の理由

 最近のエンジニア転職市場を動かしているキーワードが3つあります。それは「クラウド」「グローバル」「ビッグデータ」で、これらにひも付いて企業のニーズが発生しています。

 例えば今最もホットなのが、ERPがらみの求人です。決して目新しい領域ではなく、意外に感じる人もいるようですが、求人ニーズとしては非常に根強いのです。

 その背景にあるのは、グローバル化の動きです。M&A(企業の合併や買収)した海外の企業とシステムを統合する、あるいはグローバルにサプライチェーンのシステムを導入するといった国や拠点をまたぐ動きがあると、システムの変更が必要になり、人材ニーズも発生するのです。

 3つのキーワードが絡む領域は、今後もニーズが大きくなっていくと考えられます。

 人材エージェントである私たちの会社でも、3つのキーワードに関わるエンジニア、特に基盤領域のエンジニアを手を尽くして探しています。クラウド、グローバル、ビッグデータというキーワードに基づき、ありとあらゆるデータベースを引っくり返して候補者とお会いし、一生懸命スカウトしています。しばらくはこの状況が続くでしょう。

エンジニアという職業の未来はどうなるか?

 直近の動向だけではなく中期的に見ても、エンジニアに対する需要の見通しは明るいと思います。

 リーマンショックが起こったとき、ほとんどの求人がストップしましたが、システムエンジニアの求人はいち早く復活しました。当時「この先どうなるか分からないぞ」という状況に陥った多くの企業は、まず全ての動きをいったん止めました。そして「しばらくは相当厳しくなる」と予想すると、人員のリストラを始めました。

 そのタイミングと前後して動きが見られたのが、システム投資でした。システム化すれば、効率を上げて経費を削減することで、利益額が増える見通しが立てられるので、不況下でもゴーサインが出されたのです。そのため、リーマンショックの真っ最中でもエンジニア求人の復活は他の職種と比べて早く、とりわけセキュリティ関係の求人は需要が旺盛でした。

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