Nginx社が公式にサポートしているディストリビューションは、2014年7月現在、RHEL/CentOS/Debian/Ubuntuです。それ以外のディストリビューションも流用は可能です。
なおWebコンテンツを置くドキュメントルートは、Ubuntu/CentOSともに「/usr/share/nginx/html/」ディレクトリになります。
・Ubuntu 14.04の場合
Nginx社のリポジトリを登録することで、最新版のStableまたはMainline vsersionをインストールできます。
最初に、Nginx社のPGP鍵を登録します。PGP鍵はパッケージの正当性を確認するのに使用します。
$ wget -O - http://nginx.org/keys/nginx_signing.key | sudo apt-key add -
次にパッケージをどこから取得するかを記した「/etc/apt/sources.list」に、Nginxのリポジトリを追記します。Stable version(2014年7月現在、1.6.0)をインストールする場合は次の2行を実行します。
$ sudo sh -c 'echo "deb http://nginx.org/packages/ubuntu/ trusty nginx" >> /etc/apt/sources.list' $ sudo sh -c 'sudo echo "deb-src http://nginx.org/packages/ubuntu/ trusty nginx" >> /etc/apt/sources.list'
Mainline version(2014年7月現在、1.7.2)をインストールする場合は次の2行を実行します。
$ sudo sh -c 'echo "deb http://nginx.org/packages/mainline/ubuntu/ trusty nginx" >> /etc/apt/sources.list' $ sudo sh -c 'echo "deb-src http://nginx.org/packages/mainline/ubuntu/ trusty nginx" >> /etc/apt/sources.list'
引数にある「trusty」はUbuntu 14.04の開発コードです。他のバージョンを使用している場合、バージョンに合った開発コード(10.04は「lucid」、12.04は「precise」、12.10は「quantal」、13.10は「saucy」)を指定することで、最新のNginxをインストールできます。
無事リポジトリの登録が完了したら、パッケージリストを更新し、Nginxをオンラインインストールします。serviceコマンドでnginxを起動します。
$ sudo apt-get update ←パッケージリスト更新 $ sudo apt-get install nginx ←Nginxのインストール $ sudo service nginx start ←サービス開始
サーバー起動時に自動的にnginxサービスを開始するには、次の手順で起動スクリプトを登録します。
$ sudo update-rc.d nginx defaults
・CentOS 6.5の場合
CentOSの場合もNginx社のリポジトリを登録することで、最新版のStableまたはMainline vsersionをインストールできます。
公開されているNginxのリリースパッケージをオンラインインストールします。なお、作業は管理者権限で行います。
# rpm -ivh http://nginx.org/packages/centos/6/noarch/RPMS/nginx-release-centos-6-0.el6.ngx.noarch.rpm ←リリースパッケージインストール
なおRHEL6.Xの場合はhttp://nginx.org/packages/rhel/6/noarch/RPMS/nginx-release-rhel-6-0.el6.ngx.noarch.rpmを使用してください。RHEL5.XやCentOS5.Xの場合はhttp://nginx.org/en/linux_packages.htmlを参考にします。
デフォルトでは、Stable version(2014年7月現在、1.6.0)がインストールされます。Mainline(2014年7月現在、1.7,2)をインストールするには「/etc/yum.repos.d/nginx.repo 」ファイルを修正する必要があります。
修正前)baseurl=http://nginx.org/packages/centos/6/$basearch/
修正後)baseurl=http://nginx.org/packages/mainline/centos/6/$basearch/
リポジトリを無事登録できたら、Nginxをオンラインインストールし、設定ファイル(/etc/nginx/nginx.conf)の修正後、nginxサービスを開始します。設定ファイルの修正方法については記事後半で解説します。
# yum install nginx ←Nginxインストール # service nginx start ←サービス開始
サーバー起動時に自動的にnginxサービスを開始するには、次の手順で起動スクリプトを登録します。
# chkconfig nginx on
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