iOS 9、WatchOS 2、Swift 2、Xcode 7の新機能や、Apple Developer Programについて、その概要とアップルが公開している参考情報をまとめて紹介します。
本記事では、アップルが一般に公開している情報を基に、WWDC 2015で発表された開発者向けの情報を紹介します。以下の5つのトピックについて、それぞれの概要や特徴などを説明していきます。
2015年7月の執筆時に参考にした公式資料へのリンクも載せていますので、より詳しい情報を知りたい方は、そちらもご覧ください。
Xcode 4.5は2012年9月13日、iOS 6は9月19日に、iOS 7/Xcode 5は2013年9月18日に、Xcode 6は2014年9月9日に、iOS 8は9月17日に、それぞれ正式リリースされました。例年通りで考えると、iOS 9/Xcode 7も今年の9月中旬には正式リリースされることが予想されます。
この夏休みで最新情報を把握して、iOS 9そしてWatchOS 2に対応したアプリを作っておくことでライバルに差をつけましょう。
iOS 7ではユーザーインターフェースが一新され、iOS 8では開発者向けの新機能が大量に追加されました。iOS 9の変更は既存の機能の改善やユーザー体験の向上がメインになっています。
開発者向けのiOS 9の紹介ページでは、「iPad向けのMultitasking」「検索 API」「App Thinning」などが大きく取り上げられています。
iOS 9を搭載したiPadであれば、新しいMultitasking機能を利用できます。2つのアプリを同時に動かせるようになっており、iPadの大きなディスプレーをさらに有効活用できます。この新しいMultitaskingで利用できるのは以下の3つの機能です。
Xcode 7のテンプレートからプロジェクトを作成すると、デフォルトでSlide OverやSplit Viewをサポートする設定になっています。
既存のアプリを対応させる場合でも、iOS 8から推奨されている「Adaptive UI」に従った実装になっていれば、対応は容易です。Adaptive UIは、どんなディスプレーサイズにも、どんなデバイスの向きにも対応したUIのことです。
iPad用の新しいMultitasking機能に対応するためには下記が必要になります。
新しいMultitasking機能の登場によって、リソースの管理は大きく変わります。2つのアプリが同時に動く場合、CPUやメモリなどのリソースを1つのアプリで独占することはできません。
例えば、ユーザーが「Picture in Picture」で動画を再生すれば、そのアプリはバックグラウンドで動き続けます。各アプリで利用できるメモリは減少し、時間当たりに処理できることも減少します。ユーザーがSlide Overを利用して2つのアプリを使った場合も同様です。
iOS 9のSpotlightやSafariの検索機能を使えば、アプリやWebサイトのコンテンツから欲しい情報を見つけることができるようになります。また、「Universal Links」という仕組みを使って、最適な場所(アプリ、Webサイトなど)へユーザーを誘導することもできます。
iOS 9では以下の3つの検索用のAPIが提供されており、これらのAPIを利用することで強力な検索機能に対応できます。
適切に検索APIに対応することによって、以下のような効果がもたらされます。
ゲームアプリ向けのフレームワークが3つ追加されています。
App Thinningはデバイスに最適化されたサイズのアプリをダウンロード可能にするための技術であり、以下の3つの要素で構成されます。
最適化されたアプリを提供することで、アプリのダウンロードやインストールにかかる時間を短縮できます。また、アプリのインストールや動作に必要なストレージも削減できます。
iOS 9のその他の変更点は以下の通りです。
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