プログラムができたら、次は実際にRaspberry Piへ送り込んで、Raspberry Pi上で実行させてみよう。
まずVisual Studio 2015のツールバーでソリューションのプラットフォームを「x86」から「ARM」に変更する。Raspberry Pi 2 Model BはARMプロセッサで動作しているためだ。
次は接続先を「リモートコンピューター」に切り替える。
「リモートコンピューター」を選択すると、次のような接続先の指定ダイアログが表示されるので、接続先情報を入力して[選択]をクリックする。
接続先の指定のダイアログが閉じたら、「リモートコンピューター」と表示されている緑色の三角(「デバッグの開始」ボタン)をクリックする。
するとARM向けにアプリがビルドされ、Raspberry Piへコピー(配置)された後、実行が開始される。その進捗状況はVisual Studio 2015の「出力」−「ビルド」ウィンドウに順次表示される。
実際の実行中のRaspberry Piの画面を次に示す。Windows 10 IoT Core上ではウィンドウサイズは変更できず、常に全画面表示になる。ボタンの応答や表示などはローカルのWindows 10上で動作している場合と同じである。またVisual Studio 2015上から実行を終了させることもできる。
実行中のWindows 10 IoT Coreのプロセスの状態は、前回解説したようにWebブラウザー経由で確認できる(「http://<IPアドレス>:8080/」でアクセス可能だ。デフォルトのユーザー名は「Administrator」、パスワードは「p@ssw0rd」)。
先ほどのビルドのログにあった完全パッケージ名(この例では「5421b502-〜」)がプロセス名として表示されている。
今回はVisual Studio 2015を使って、Windows 10 IoT Core向けのアプリを作成して実行する方法を紹介した。Windows 10 IoT Core向けのアプリは、基本的には通常のx86/x64 PC向けのユニバーサルWindowsアプリと同じなので、Windowsのプログラミングに慣れていればそう難しくないだろう。
次回は、さまざまなデバイスを接続してデータを読み書きしたり、制御する方法を解説する。
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