リリースより10年が経過したSQL Server 2005と最新のSQL Server 2014は、何が違うのか。大きな違いは、「大規模なデータの効率的な管理」「散財するサーバーの集約」「セキュリティとコンプライアンス」の部分だと日本マイクロソフトの佐藤氏は述べる。
特に、クラウド基盤を活用した柔軟な運用体制へ刷新できるのが大きい。これまでと同様のオンプレミス運用はもちろん、Microsoft AzureのIaaS(Infrastructure as a Service)でSQL Serverを動かすパブリッククラウドやプライベートクラウド、オンプレミスとクラウドを併用するハイブリッドクラウドでも運用できるようになる。高可用性システム(サービスのダウンタイムが少ないシステム)を実現する機能「AlwaysOn」や、データ分析と可視化を行うBI(ビジネスインテリジェンス)ツール「Power BI」なども併用することで、企業価値を高める活動につながる。
併せて“隠れSQL Server”がある人事・会計システムのユーザーは、2016年1月より運用が始まる「マイナンバー制度への対応」も絶好の機会といえる。
日本マイクロソフトの佐藤氏は、「クラウドを活用したり、パッケージソフトウエアをバージョンアップしたりすることで早期移行は可能です。会計パッケージなどのソフトウエアベンダーの多くは、検証済みのマイグレーションツールも用意しています」と前置きし、「企業に取り組んでもらいたいこと」として、以下の三つを挙げた。
実務としてSQL Server 2005はもう使っていないかもしれない。ただし、「社内のどこかで人知れず動いている」可能性もある。「ITに詳しいエンジニアやシステム担当の方も、人ごとではないという気持ちで、自社経理や人事担当のシステムがどうかも見てあげてほしい」(日本マイクロソフトの佐藤氏)という。
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