以下、いくつか代表的な変更点の画面を紹介しておく。
ビルド10586では、スタート画面のタイルグループの幅を(中サイズタイル換算で)4つ分まで拡大できるようになった。従来は各グループごとに、3つ分までだったので、少しだが多めにタイルを並べることができる。
音声ガイドによるパーソナルアシスタントCortanaがやっと日本語に対応してWindows 10に実装された。Cortata機能をオンにすると、例えば「コルタナさん」と呼び掛けて音声で指示を出せる(オフィスで使うには、かなり恥ずかしいが)。現状では可能な操作はかなり限定されているし、「〜〜って何?」と聞いても、EdgeでBing検索を行って終わり、ということも少なくない。
[Windows]+[P]キーで起動するマルチディスプレーの切り替えが、アクションセンターの[表示]ボタンからでも操作できるようになった。キーボードが使えないような場合(タブレットなど)では有用だろうか。
スタート画面のタイル上で右クリックした場合に表示されるメニューが整理され、[その他]の下に[評価とレビュー]や[共有]が表示されるようになった。
Microsoft Edgeについては、主にHTML5サポートの機能が強化されているが、ユーザーインターフェースや使い勝手に関する部分ではあまり改善されていない。Internet Explorerと比較しても、いろいろと機能が不足しているので(次の記事参照)、今後の機能強化に期待したい。
数少ないEdgeの追加機能としては、タブのプレビューとお気に入りの同期機能がある。マウスカーソルを非アクティブタブの上にかざすと、そのタブページの内容がプレビュー表示される。タブを切り替えることなく、その内容を確認できる。
お気に入りの同期とは、同じMicrosoftアカウントでサインインして利用しているEdge間で、お気に入りやリーディングリストの内容を同期させる機能である。Windows 8/8.1/10のInternet Explorerもお気に入りなどのデータの同期機能を持っていたが(TIPS「Windows 8.1のIE11で「開いているタブの情報」を共有する」参照)、同様の機能がEdgeにも実装された。ただしEdgeとInternet Explorer間では何も同期されないようだ。
今回はWindows 10のビルド10586について、その概要を紹介した。これからはWindows OS自体のアップデートは無料で行われるし、年に何度か自動的に更新されるため、常に新しい機能を求めるユーザーにとってはありがたい。
だがそのアップデート作業は従来の例えばService Packなどよりもいくらか“重い”し、時間もかかる。さらに機能が変更されたり、(変更点が多い分)場合によっては不具合でアップデートに失敗する可能性も若干だが高くなっている。
業務で使用しているPCなら、新しいバージョンがリリースされたとしてもすぐにはアップデートせず、少し慎重さが要求されるかもしれない。
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