続いて、強調表示で視認性を高めてみよう。例えば、予算未達ならば赤、達成済みならば青などと色を変えて表示すると、進捗を判断しやすくなるだろう。ここでは例として、「目標とする売上75万円を達成した項目を強調表示する」方法を解説する。
図11のセル「C5」にカーソルを合わせ、Excelメニューの「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「セルの強調表示ルール」→「指定の値より大きい」を選択する(図12)。
表示される「指定の値より大きい」ダイアログボックスの「次の値より大きいセルを書式設定」欄に、「750000」と入力する(図13)。
セル「C5」の書式が変わり、その右に「書式オプション」のアイコンが表示される。このメニューより、「“商品名”と“日付”の“合計 / 金額”値が表示されている全てのセル」を選択する(図14)(図15)。この手順を踏むのは、「小計や総計の項目は書式ルールの適用対象外」にするためだ。
続いて、総計値の項目に「データバー」を配置するテクニックを紹介する。数値に応じた棒グラフをセル内に配置し、売上高の実力値や相対評価の視認性を高めるものだ。
図1のリストデータを基に、商品別の月別売上高を集計したピボットテーブルを用意してほしい。列エリアに「日付」、行エリアに「商品名」、値エリアに「金額」を配置する(図16)。
配置対象のセルを範囲選択し(図17)、Excelメニュー「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「データバー」→「塗りつぶし(グラデーション)」→「赤のデータバー」を選ぶ(図18)(図19)。
今回は、ピボットテーブルの「見た目」を工夫するテクニックを紹介した。印象としてのデザイン性はもちろんだが、特定の箇所に色の変化があったり、バーで示されていたりすれば、視認性がグッと高まる。普段のExcel作業でもぜひ応用して活用してほしい。
次回は、図版でデータの視認性や説得力を高める「ピボットグラフ」を解説する予定だ。お楽しみに。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)
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