HoloLens Emulatorを起動してUnity5のプロジェクトを動作させているときに「Open Device Portal」をクリックする(図10)。
すると、HoloLensのDevice Portalが起動する(図11)。
「3D View」を選択すると、図12の画面が表示される。
「Update」をクリックすると、現在HoloLens Emulatorで使用しているRoomが3Dで表示される(図13)。
「3D View」の画面で、Roomを切り替えた後、「Update」ボタンをクリックすると、現在のRoomが「3D View」のページに反映される。HoloLens Emulator側で「w」キーや「s」キーを押して、前に進んだり後ろに下がったりすると、3DのRoomにも反映される。
マウスで3DのRoom内を見渡すと、3Dの画面に表示されている方向を示す四角形も変化していく。この動画では映っていないが、実際には別な場所でRobot KyleはHoloLens Emulator内でダンスをしている。動画3には音だけが入っているはずだ。
「3D View」の画面で、「Update」をクリックし、「Full screen」にすると、現在のRoomが3Dで全画面表示される。マウスホイールで拡大・縮小することができ、マウスを画面上でぐるぐる回すと、360度方向からRoomを見渡すことができる。ただし、その場合は、動画3のように、Roomをある程度まで小さくしておかないと、360度見渡すことが難しい。
続いて、図13から「Save」ボタンをクリックすると図14のように「SRMesh.obj」の保存を聞いてくるので、任意のフォルダに保存する。
任意のフォルダに保存しておいたSRMesh.objをUnity5の中にドラッグ&ドロップする。今回筆者はデスクトップに保存しておいたので、デスクトップからUnity5内にドラッグ&ドロップすると、Scene内にRoomが表示される(図15)。
実行すると、動画4のようになる
これで、4回にわたったHoloLens Emulatorを使ったHoloLensアプリ開発の解説は終了だ。VS2015からHoloLens Emulatorに配置する場合、結構配置がうまくいかずに、Unity5のプロジェクトが表示されない場合がある。その場合は、ソリューションのビルドをするか、それでも駄目なら、再度Unity5でUWPの書き出しを再度実行してみるといい。その場合、1回目は失敗する可能性が高いが2回目は成功する。
HoloLens EmulatorでUnity5のプロジェクトをRoom内に表示すると、実機ではどのように表示されるのか、実に興味がある。自分の部屋の中でRobot Kyleがダンスを踊ってくれるのだろうか。いろいろ想像すると実に楽しい。
現時点では、日本での発売も未定だし、価格も決して安いものではないので、個人ではなかなか入手しづらいかもしれない。今回紹介したHoloLens Emulatorを使いこなして、実機での表示を想像してみるのも楽しいかもしれない。
また、本連載で紹介した手法を使えば、HoloLens用のUnityアプリを開発できるので、下記連載を参考に開発を始めておいてはいかがだろうか。
薬師寺国安事務所代表。Visual Basicプログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。
1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット「PROJECT KySS」を結成。
2003年よりフリーになり、PROJECT KySSの活動に本格的に参加。.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。
Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindowsストアアプリを多数公開中。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。
Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。
Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。
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