Nginxを再起動します。
[root@ip plugins]# systemctl restart nginx
これで作業は完了です。
これまでと同様にabコマンドでベンチマークを測定します。
[root@ip plugins]# ab -n 10000 -c 100 http://ec2-xxx.xxx.compute.amazonaws.com/
筆者の環境では、Requests per secondが「12672.30」となりました。
これまで紹介してきたチューニングテクニックをまとめましょう。
これまで実践してきたチューニング内容 | ページのロード時間 (デフォルト環境比) |
1秒当たりの同時アクセス数 「Requests per second」(デフォルト環境比) |
---|---|---|
デフォルト環境 | 176ms | 11.24 |
APCの導入 →チューニング方法をおさらい |
70ms(約251%) | 29.20 |
OPcache+APCuを導入 →チューニング方法をおさらい |
66ms(約266%) | 30.51 |
MariaDBの設定を調整 →チューニング方法をおさらい |
64ms(約275%) | 31.82 |
翻訳アクセラレータを導入(キャッシュ) →チューニング方法をおさらい |
53ms(約332%) | 39.29 |
翻訳アクセラレータを導入(翻訳を停止) →チューニング方法をおさらい |
36ms(約488%) | 56.78 |
gzip圧縮を用いる →チューニング方法をおさらい |
35ms(約502%) | ─ |
Tunedの調整 →チューニング方法をおさらい |
34ms(約517%) | 58.47 |
event MPM+php-fpm構成に変更 →チューニング方法をおさらい |
33ms(約537%) | 60.79 |
PHP 5.6+OPCache+APCuを導入 →チューニング方法をおさらい |
32ms(約550%) | 61.84(約550.2%) |
PHP 7+OPCache+APCuを導入 →チューニング方法をおさらい |
18ms(約977.7%) | 148.08(約1250.6%) |
HHVMを導入 →チューニング方法をおさらい |
16ms(約1100%) | 195.05(約1690.8%) |
Nginxを導入(Nginx+PHP 7) →チューニング方法をおさらい |
16ms(約1100%) | 151.07(約1344%) |
Nginxを導入(Nginx+HHVM) →チューニング方法をおさらい |
16ms(約1100%) | 205.20(約1825.6%) |
ページキャッシュを導入(WP SiteManager) →チューニング方法をおさらい |
(測定不能) | 2566.17(約22830%) |
ページキャッシュを導入(NginxのFastCGIキャッシュ) | (測定不能) | 12672.30(約112742%) |
1秒当たりの同時アクセス数(Requests per second)は、デフォルトLAMP環境の「11.24」から、Nginx+HHVM 3.12構成で「205.20」、NginxのFastCGIキャッシュ利用では「12672.30」となりました。つまり、ページキャッシュを利用しない範囲では「18.2倍」、ページキャッシュを利用すると「約1127.4倍」も高速化できたことになります。
このテクニックをぜひご自身の環境でも活用していただき、WordPressサイトのパフォーマンス最適化を追求していただきたいと思います。
次回は、今回までに実践してきたチューニングをより簡単に実現する、「チューニング済みWordPress仮想マシン」の詳細とポイントを解説する予定です。お楽しみに。
1971年栃木県生まれ。中学1年生で電波新聞社の『マイコンBASICマガジン』にプログラムを寄稿して以来、プログラミング歴30年。早稲田大学法学部を卒業後、野村證券に入社。公認会計士第二次試験合格。2002年にプライム・ストラテジー株式会社を設立、代表取締役に就任する。2005年にPT. Prime Strategy Indonesiaを設立して以来、アジアでのITビジネスに携わる。執筆監訳書籍に『WordPressの教科書』シリーズ(SBクリエイティブ)、『詳解 WordPress』『WordPressによるWebアプリケーション開発』(ともにオライリー・ジャパン)などがある。
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