以下、幾つか主要な機能を見ておく。
スタートメニューの表示方法やレイアウトなどが変更され、[スタート]ボタンを押しただけで全てのメニュー項目があらかじめ展開表示されるようになっている。以前は、スタート画面を表示後、[すべてのメニュー]をクリックしないとスタートメニューが表示されず、少し面倒だった。
■Windows 10バージョン1511の[スタート]メニュー
■Windows 10 Anniversary Updateの[スタート]メニュー
従来のUIデザインでは画面が明るすぎるというユーザーのために、「ダークテーマ」カラーが追加された。ウィンドウの背景が黒くなるだけであるが、場合によってはかなり見やすくなる。
Windows Updateによって更新プログラムの用意ができていることが確認されると、通常は自動的に更新プログラムがインストールされ、さらに勝手にシステムが再起動してしまうことがある。これを抑止するため、以前のWindows ではダウンロードはするが、インストールは手動にする、といった運用をしていた。
これに対してWindows 10ではセキュリティなどを考慮して、ほぼ自動的に更新プログラムをインストールするようになっている。インストールを拒否することはほぼ不可能だ。だがこれでは勝手にシステムが再起動してしまうことになり、ユーザーにとってはやっかいである。
そこでWindows 10 Anniversary Updateでは、更新プログラムの適用を許可/禁止する時間帯を設定できるようにした。
上の画面で[アクティブ時間の変更]をクリックする。すると次のように、PCを業務に使用する時間帯を設定できる。デフォルトは朝8:00〜夕方5:00となっており、この時間中にPCの再起動が要求されることはない。
タスクバー上にある日付表示をクリックするとカレンダーや時計が表示されるが、この部分がUWPアプリの「カレンダー」と連動し、今日の予定を表示したり、新しい予定を追加したりできるようになった。
マルチデスクトップとは、多数のアプリを複数の仮想的なデスクトップグループに分けて表示させる機能である(「複数の仮想画面を実現するマルチデスクトップ」参照)。
だが、場合によっては起動したはずのアプリのウィンドウが別のデスクトップに表示されてしまい、見つからなくなることもある。Windows 10 Anniversary Updateのマルチデスクトップ機能では、1つのアプリを全デスクトップに同時表示させる機能が追加されている(以前はどれか1つの仮想デスクトップにのみ表示)。
Microsoft Edge(以下「Edge」)では「拡張機能」がサポートされ、ユーザーは新しい機能をEdgeに追加できるようになった。現在利用できる拡張機能は非常に少ないが、今後の増加に期待したい。
Edgeのこれ以外の機能強化点については、以下のページも参照のこと。
以上の他にもWindows 10 Anniversary Updateには新機能が幾つかあるが、それらについては今後、別稿で紹介する。
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