マイクロソフトは「Windows 10 Anniversary Update」の提供を開始。併せて、その新機能を利用したアプリケーションを開発するための「Windows 10 Anniversary Update SDK」もリリースした。
米マイクロソフトは2016年8月2日(米国時間)、Windows 10の2回目のメジャーアップデートとなる「Windows 10 Anniversary Update」の提供を開始した。また、Anniversary Updateに盛り込まれた最新機能を使ったアプリケーション開発に用いるAPIやツールを提供する「Windows 10 Anniversary Update SDK」もリリースした。
Windows 10 Anniversary Updateでは、「Windows Ink」や「Cortana(コルタナ)」の普及を後押しする機能、高速でアクセシビリティや省電力性能が高い「Microsoft Edge」、一般ユーザーおよび企業ユーザーのための高度なセキュリティ機能、新しいゲームエクスペリエンス、教育向けの新しいツールなどが提供される。
Windows 10 Anniversary Updateのインストールは、Windows 10で更新プログラムが自動適用されるように設定してあれば、自動的に行われる。一方、手動でインストールしたい場合は、以下の手順で実施できる。
この他、Windows Update画面の「最新の更新プログラムに関する情報をお探しですか?」リンクの下にある「詳細情報」をクリックして開くページから、Windows 10 Anniversary UpdateのISOファイルをダウンロードできるサポートページへアクセスすることもできる。
この他、「Windows 10 Anniversary Update SDK ビルド14393」が「Visual Studio 2015 Update 3」とともにリリースされた。Anniversary Update SDKには、Universal Windows Platform(UWP)に加えられた2700以上の改良が盛り込まれている。更新されたAPIにより、顔、指紋、虹彩による生体認証「Windows Hello」や、「Windows Ink」機能を使ったアプリケーションを容易に統合できる。新SDKでは以下の新機能が提供される。
新しい「InkCanvas」と「InkToolbarコントロール」により、2行のコードを追加するだけでアプリケーションへWindows Ink機能を追加できる。
アプリケーションにCortanaによる音声コントロール機能を追加できる。一連の動作を記録したマクロをユーザーの音声で実行するといった制御もできるようになる。
Microsoft Edgeで、Webサイトの認証に「虹彩認証」をサポートする。
この他、Windowsによるマルチプラットフォーム開発の促進に向けて、以下の3つの技術をはじめとする取り組みを進めている。
Win32や.NETを使用する多数のデスクトップアプリケーション開発者が、UWPやWindowsストアのメリットを利用できるようにする。UWPのモダンなデプロイ技術を使い、デスクトップアプリケーションのインストール、アンインストール、更新の手順をスムーズにする他、これらのアプリケーションがUWP API(ライブタイルやローミングストレージ、プッシュ通知などの機能を提供)にフルアクセスできるようになる。
Bashシェルを、Windowsストアから直接ダウンロードできるようにする。また、ネイティブなBashおよびGNU/Linuxコマンドラインツールを、新しい「Windows Subsystem for Linux」上で直接実行できるようにする。
Visual Studioに「Xamarinツール」がビルトインされ、Windows以外に、iOS/Androidアプリケーションの作成を可能にする。また、マイクロソフトのオープンソースツールである「Windows Bridge for iOS」により、iOSアプリ開発者はObjective-CコードをVisual Studioに取り込み、UWPアプリケーションとしてコンパイルできるようになる。
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