マイクロソフトは、Windows 10 Anniversary Update上で「Microsoft Edge」「Google Chrome」「Mozilla Firefox」「Opera」の省電力性を比較したテスト結果を発表した。
米マイクロソフトは2016年9月15日(米国時間)、2016年8月にリリースした「Windows 10 Anniversary Update」上で同社のブラウザ「Microsoft Edge」(以下、Edge)と競合ブラウザの「Google Chrome」(以下、Chrome)」「Mozilla Firefox」(以下、Firefox)」「Opera」の省電力性を比較したテスト結果を公式ブログで発表した。
マイクロソフトは2016年6月にも、Windows 10で同様の比較テスト結果を発表している。このテストでは、Edgeの省電力性が最も高かったが、今回発表された比較テストも同じ結果になった。
テストでは、以下の3種類の比較が行われた。
(1)ブラウザ実行時のバッテリー持続時間、
(2)ブラウザ実行時のCPU、GPU、Wi-Fiアンテナの平均消費電力、
(3)世界中の数百万台のWindows 10デバイスから収集されたテレメトリーデータから算出された消費電力
ブラウザ実行時のバッテリー持続時間を比較するテストでは、Windows 10 Anniversary Updateが動作する4台の同じSurface Bookにそれぞれ異なるブラウザをインストールし、Wi-Fi接続で「Netflix」からのストリーミング動画を流し続け、バッテリーが切れるまでの時間を比較。
その結果、Edgeのバッテリー持続時間は8時間47分6秒で、Opera、Chrome、Firefoxと比べて、それぞれ23%、45%、69%長かった。
CPU、GPU、Wi-Fiアンテナの平均消費電力を比較するテストでは、Windows 10 Anniversary Update上でWi-Fi接続を利用して、複雑だが一般的なユーザー行動が行われたときの平均消費電力を比較した。
その結果、Edgeの平均消費電力は1811ミリワットで、Chrome、Opera(バッテリーセーバーモード有効)、Firefox 47と比べて、それぞれ24%、32%、43%少なかった。
なお、Edge、Chrome、Operaは、Windows 10 Anniversary Update上での消費電力が従来のWindows 10上よりも少なかったが、Firefoxはどちらの場合もほとんど変わらなかった。
マイクロソフトは、実際の使用時の省電力性を比較するために、世界中の数百万台のWindows 10デバイスから収集されたテレメトリーデータに基づく消費電力比較も行った。その結果は以下の通り。
Edgeの消費電力が最も少なく、次いでFirefox、Chromeとなっており、上記のテスト結果と一致した傾向を示している。
また、マイクロソフトは、従来のWindows 10(バージョン1511)とWindows 10 Anniversary Update(バージョン1607)でEdgeを実行したときのCPU、GPU、Wi-Fiアンテナの平均消費電力も比較。EdgeとWindows全体の改良により、Windows 10 Anniversary Updateでは、この平均消費電力が12%改善されている。
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