エリクソンとインテルは、5G(第5世代移動通信システム)を推進する業界横断的な取り組み「5G Innovators Initiative」を開始した。ハネウェル、GE、カリフォルニア大学バークレー校が当初から参加する。
スウェーデンのエリクソンと米インテルは2017年2月21日(米国時間)、5G(第5世代移動通信システム)を推進するオープンな業界横断的な取り組み「5G Innovators Initiative(5GI2)」を開始すると発表した。
大手の機器メーカーやIT企業、総合メーカー、トップ大学が5GI2に加わり、5Gネットワークおよび分散エッジ技術の探索、テスト、革新を行い、米国における5G無線インフラの導入促進を目指す。米ハネウェル、米ゼネラル・エレクトリック(GE)、米カリフォルニア大学バークレー校が当初からこの取り組みに参加する。
5GI2は、まずIIoT(Industrial Internet of Things:産業用モノのインターネット)に重点を置き、危険な環境でのドローンによる緊急監視時に使用する拡張現実(Augmented Reality:AR)や仮想現実(Virtual Reality:VR)など、5G技術の応用に向けたパイロットシステムを開発する。その過程でネットワーク、クラウド、5G接続に必要な要件の青写真を速度、応答性、セキュリティ、分析といった観点から作成する。
5GI2への参加者が増えれば、パイロットシステムを拡張し、自律走行、スマートコネクテッドシティー、ヘルスケア、メディアといった分野に5G技術を適用していくことを想定しているという。
これらのパイロットシステム開発の結果については、アクセスしやすくし、透明性を確保するとされている。これは、5G業界標準への対応や新しいビジネスモデルの検証を促進するだろうと、インテルとエリクソンは述べている。
インテルの次世代標準およびインテルコミュニケーション&デバイスグループのバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャーを務めるアーシャ・ケディ氏は、5GI2の取り組みについて次のように説明している。
「5Gは、スマートフォンを高速化するためだけのものではない。全く新しいスマートコネクテッドの世界を実現するマシンやモノにも役立つ。5Gの未来を作り出すには、業界のコラボレーションと発展に向けた新しいアプローチが必要になる。5GI2の取り組みでは、各参加者の技術的な強みと知的資本を組み合わせ、5G接続、IoT、クラウドサービスの初期アプリケーションが、新たな形の価値をさまざまな業界にどのようにもたらすかの青写真もステップバイステップで作成する」(ケディ氏)
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