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» 2017年02月27日 05時00分 公開

教えて! キラキラお姉さん「仕事がワクワクしないときは、どうしたら良いですか?」プロエンジニアインタビュー(3)(3/3 ページ)

[聞き手 高橋睦美、鈴木麻紀,@IT]
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ビッグデータありきではなく、「ユーザーに良いものを」から始める

 一方、データサイエンティストとしてのタスクについては、「若手と対話していくためにも、日々自分で学ぶようにしています。最近は、ビッグデータを活用してどんなことを会社に提案できるか、何が使い物になるのかといったことを、プライベートの時間で調査しています」という。最近は、最新のMacBook Proを購入し、モチベーションを上げているそうだ。

 菅沼さんは、最初からビッグデータありきで考えるのは順番が逆だという。

 「ユーザーが何を欲しているか、解決するにはどんなデータがいるかを考えるところがスタートでした。新機能などを追加する際にディレクターの相談に乗り、共にロジックを考え、データ活用を促すといった形で、自然に活用領域を広げていました。その中で、こういう情報があればユーザーに喜ばれるけれど、既存のRDBで処理するにはちょっと重たいよね、どうしよう……と模索し、HadoopやHiveといったビッグデータを扱える基盤技術が出てきました」

 何となく「ビッグデータで何かやっておいて」ではなく、ユーザーが何を欲しているか、何を解決するにはどんなデータがいるのかを常に意識できているといいともアドバイスする。

 同時に、「なるべく生のデータを見ることもお勧めです」という。ウエディングパークでは、ユーザーや結婚式場から日々さまざまなコンテンツが投稿される。菅沼さんはその中身とログをよく見ているそうだ。

 「どのくらいの頻度でどういったデータがどう増えているかを見ることで、ユーザーのデータを把握したり、ログをずっと眺めて人の動きや人の動線を見るのが好きだったんですね」

 例えば、新機能のリリース後のログに、ふと投稿が止まる瞬間が現れることがある。それは不具合ではないが、ユーザーがサイト上で迷っていることを示すものかもしれない。そんな気付きが得られることもあり、「もし、せっかくデータベースを見られる環境にあるならば、どんなデータがあるか、データ発生のライフサイクルがどうなっているかを把握した方がいいと思います」と菅沼さんは言う。

 ウエディングパークではTreasureDataのソリューションを採用しているが、ビッグデータを取り巻く環境は日々変化しており、新たな基盤や事例が次々登場している。中には良かれと思って、「ここはAmazonを使っているらしいよ」「あっちはグーグルのBigQueryだって」という具合に、社内メンバーからぽんぽんデータ活用事例の情報が上がってくることもあるそうだ。

 だが菅沼さんは「あまりそれで焦らないようにしています(笑)。TreasureDataさんが日本に来た初期のころからずっと活用し、取りあえずデータはたまっていますから、活用したければいかようにもできます。だから焦って踊らされないように気を付けています」という。「ウエディングパークのユーザーとクライアントにとって良いものを」という軸だけはぶらさないようにしているそうだ。

ロールモデルは自分で切り開く

 ウエディングパークで働く女性エンジニアの中には、そんな菅沼さんを自身の目標としている人も多いという。だが逆に菅沼さんには「特に目標としたり、『この人に憧れて』というような人はいませんでした。女性エンジニアの上司がいなかったこともありますが、むしろロールモデルは自分で切り開きたいと思っています」と言い切る。

 菅沼さんがキャリアをスタートした当時とは異なり、今では、自らWebサービスを作ったり、プログラミングに触れている学生も多い。そんな学生や若手エンジニアへのアドバイスを、最後に伺った。

 「うちのエンジニアにも普段の対話の中で伝えているのですが、『これが得意です』『これは誰にも負けません』と言える何かを持ってほしいです。それは会社の中で自分がやりたいことを実現するときに、周囲を説得する根拠になるでしょう。また、うわべだけの浅いエンジニアにはなってほしくありません。自分ではいじらないインフラやシステム設計の上流の部分についても学び、深く知ってもらいたいです」

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