マイクロソフト、「Azure PaaS for Azure Stack」のプレビュー版をリリースAzure Stack TP3も公開

マイクロソフトは、「Microsoft Azure」と同じ環境をオンプレミスに構築する「Microsoft Azure Stack」のTechnical Preview 3を公開。併せてPaaS機能を実現する「Azure PaaS for Azure Stack」のプレビュー版をリリースした。

» 2017年04月11日 11時00分 公開
[@IT]

 米マイクロソフトは2017年4月6日(米国時間)、ハイブリッドクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure Stack(以下、Azure Stack)」のTechnical Preview 3(TP3)を更新したと発表。併せて、Azure StackでのPaaS(Platform as a Service)機能を実現する「Azure PaaS for Azure Stack」のプレビュー版をリリースした。

 Azure Stackは、同社のパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure(以下、Azure)」と同じ環境をオンプレミスや自社データセンターに構築できるソフトウェア。今回リリースされたプレビュー版のAzure PaaS for Azure Stackには以下の機能が含まれる。

  • Azure App Service(Webアプリ、APIアプリ、モバイルアプリの作成、デプロイ、管理を可能とするPaaS)
  • Azure Functions
  • SQL/MySQLデータベースサービスのアップデート版

 主機能となるAzure App Serviceでは、以下の機能がアップデートされた。

  • Azure Active Directory(Azure AD)ベースのデプロイ用のAzure Functionsのプレビュー版
  • ネットワークに接続されていない環境でのデプロイ
  • Active Directory フェデレーションサービス(ADFS)で認証されたAzure Stack上でのデプロイ
  • インストールとデプロイの改良
  • Azure Resource Manager(ARM)API Version 2016-03-01でのApp Servicesのサポート
  • AzureとのSKUの同期。具体的には、Free(F1)、Shared(D1)、Standard(S1、S2、S3)で対応
  • サービスの信頼性の向上

 一方、Azure Stack TP3では、以下の機能向上やバグフィックスが行われた。

コンテンツ、サービス、ツール

  • ADFSのサポートにより、ネットワーク接続が限られているか、断続的な場合に対応したIDオプションが利用可能となった
  • Azure仮想マシン(VM)のスケールセットを使って、IaaSのVMベースのワークロードについて、管理されたスケールアウトおよびスケールインを実現可能にした
  • Azure DシリーズのVMサイズを使ってパフォーマンスと一貫性の向上を図れるようになった
  • Azureとの一貫性を持つ一時ディスクでテンプレートをデプロイ、作成できるようになった
  • マーケットプレースシンジケーション機能により、Azure Marketplaceの内容をAzure Stackで利用できるようになった

インフラとオペレーション

  • セキュリティ向上のため、管理者とユーザーのポータルおよびAPI(Application Programming Interface)を分離できるようになった
  • 改良されたアラートなど、強化されたインフラ管理機能を利用できるようになった
  • 「Windows Azure Pack Connector」を使って、Windows Azure PackでホストされるIaaS仮想マシンを表示、管理できるようになった
  • Azure ADドメインの外部のユーザーにIaaSやPaaSを提供する必要がある場合に、マルチテナントをサポートできるようになった

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