これまでのIaaSに続き、Azureの大きな特徴といえるPaaSサービス、Azure App Serviceを試してみた!
前回まではAzureの基本として、Azure VM仮想マシンについて見てきました。Azure VM仮想マシンは、一般的なVPS(仮想専用サーバ)サービスとそれほど違いがなく、いまいち「クラウドならでは」という感じがしませんでした。今回からはしばらく、Azure App Service/Azure Web Appについて見ていき、クラウドのメリットを体感したいと思います。
クラウドで利用できるサービスにはIaaS(Infrastructure as a Service)やPaaS(Platform as a Service)などの種類があります。前回まで見てきた仮想マシンはIaaS型サービスの1つで、仮想化したハードウェアの上に、ユーザーがOSやミドルウェア、アプリケーションなどをインストールし、その全てをユーザーが管理します。いろいろと細かい設定や管理ができるのはIaaSのいいところですが、逆に言えば、OSのパッチ適用とか、ライブラリなどのミドルウェアのバージョンアップとか、 サーバ管理のけっこう面倒な部分がそのまま残ってしまう方式がIaaSです。
これに対してPaaSでは、仮想化されたアプリ実行環境の上で(OSやミドルウェアは仮想化、抽象化されている)、ユーザーが用意したアプリケーションやサービスを実行します。OSやミドルウェアの管理は不要で、ユーザーが管理するのはアプリケーション部分だけなので、管理の手間は大幅に省けるはずです。
オンプレミスのサーバを管理していると、OSやアプリケーション、ミドルウェアのインストールに始まり、更新プログラムの適用やら、バージョンアップへの対応やら、管理は思ったよりも煩雑で、Webアプリケーションを動作させ続けるだけでも一苦労です。でもPaaSならそんなことは気にしなくてもよいし、さらには自動的なバックアップやスケールアウト/スケールアップ、標準化されたデプロイ手順なども用意されているそうなので(今後解説予定)、かなり便利そうです。
PaaSだと、アプリケーションの実行環境(OSやミドルウェアなど)のインストールや管理などが不要です。バックアップやスケーリングなども自動化されます。管理者が面倒を見ないといけない対象が大きく減るので、管理が大幅に楽になります。
Azureで利用できるPaaS型のサービスとして「Azure App Service」がありますが、これには以下の4種類があります。
サービス | 概要 |
---|---|
Web Apps | Webアプリケーションを実行(ホスティング)するためのプラットフォーム。好きなプログラミング言語でWebアプリケーションを構築してホストできる |
Mobile Apps | モバイルアプリのバックエンドをホストするためのサービス |
API Apps | RESTfulなAPI(→用語解説) をホストするためのサービス |
Logic Apps | コードを記述することなく、ビジネス プロセスを自動化し、クラウド内のスケーラブルな統合やワークフローを簡略化して実装するためのサービス |
Azure App Serviceを構成する4つのサービス |
今回からしばらくは、このうちWeb Appsを使ってサービスを構築する方法について取り上げます。具体的なサービス(アプリケーション)としては、WordPressを動かしてみます。
Web Appsは、Webアプリケーションを実行(ホスティング)するためのプラットフォームです。その主な特徴は次の通りです。
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