英国発のプログラミング教育向けマイコンボード「micro:bit」が日本でも発売される。プログラミング環境やWebサイトは日本語対応済み。2017年8月5日に開催されるイベント「Maker Faire Tokyo 2017」で初めて公開される。
micro:bit財団は2017年7月25日、英国発のプログラミング教育向けマイコンボード「micro:bit」を2017年8月5日に日本でも発売すると発表。スイッチエデュケーションが販売代理店となり、オライリー・ジャパン主催のイベント「Maker Faire Tokyo 2017」(2017年8月5日〜6日開催)で日本初公開となる。
micro:bitは、英国の公共放送局 BBC(英国放送協会)が主体となって開発し、英国の約100万人の児童に無償配布されたプログラミング教育向けのワンボードコンピュータ。クレジットカードよりも小さいサイズのプリント基板に、動作をプログラミングできる25個のLEDと2個のボタンスイッチ、加速度センサー、磁力センサー、無線通信機能を搭載し、「動くものをプログラミングして作る」ことを通して、子どもがプログラミングに必要となる論理的思考能力を身に付けられるようにデザインされている。日本展開に伴い、Webサイトとプログラミング環境を日本語化した。価格は2000円(税別)を予定する。
プログラミング教育は、2012年度に中学校で必修化され、さらに小学校でも2020年度の必修化が予定されるなど、日本政府としても、早い段階からIT人材の育成を推進するためにプログラミング教育を重視する方針を示している。併せて、論理的なひらめきや思考力を養うための教育手段の1つとして、子どもの習い事としての認知も進んでいる。micro:bitは英国の他、米国とカナダでも2020年までに児童200万人への普及を目標に、2017年6月に展開を開始。日本では2020年までに児童30万人への普及を目標に掲げている。
Maker Faire Tokyo 2017では、micro:bit財団 CEOのザック・シェルビー氏が「micro:bitが目指すコンピュータサイエンス教育」についての基調講演を行う。また、展示ブースでは同製品の販売とともに、同モジュールキットを使った作品例なども展示される。
Maker Faire Tokyo 2017での展示はこの他に、ロボットや3Dプリンタ、レーザーカッター、電子工作、航空宇宙、自作楽器など、展示内容は多岐にわたる。「Raspberry Pi」シリーズや、micro:bitと同じく子ども向けプログラミング教育コンピュータ「IchigoJam」で動作を制御可能なタミヤの「カムプログラムロボット工作キット」が先行販売される他、「Scratch」やロボットプログラミングなどに関する体験メニューを喫茶店のように注文できる「子どもプログラミング喫茶」も開店。プログラミング教材としての「レゴマインドストーム」やソニー「MESH」などのブースも出展する。夏休みイベントの1つとして、親子で参加してみてはいかがだろうか。
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