Mozillaが提供を開始した「Send」は、シンプルなファイル転送サービス。1回ダウンロードされるとファイルが削除されるので、比較的安全に転送することができる。
対象ソフトウェア:Mozilla Firefox、Google Chrome、Microsoft Edge
FirefoxやThunderbirdを提供しているMozilla Foundationから、インターネットを経由してファイルを転送するサービス「Send」が、実験的なプロジェクトである「Firefox Test Pilot」として公開された。
ファイル転送サービスには、すでに「宅ふぁいる便」「firestorage」「GigaFile便」など、さまざまなものがある。会員登録の有無で転送できるファイル容量が変わったり、保存できる期間が異なったりと、それぞれ特徴がある。
Sendは、非常にシンプルなサービスとなっている。Webブラウザ(Mozilla Firefox、Google Chrome、Microsoft Edgeなどのモダンブラウザ)で以下のURLを開き、転送したいファイルをドラッグ&ドロップするか、[コンピューター上のファイルを選択]ボタンをクリックしてファイルを選択すれば、Sendサーバにファイルがアップロードできる。ファイルのアップロードが完了すると、そのファイルへのリンク(URL)が生成される。会員登録などは不要だ。
あとは、そのリンクを転送したい相手にメールなどで送信すればよい。相手が、そのリンクをWebブラウザで開くと、ファイルがダウンロードできる。一度、ファイルをダウンロードすると、そのリンクは使えなくなる。つまり、ファイルは1回しかダウンロードできない。これにより、ファイルが意図しないユーザーによってダウンロードされる危険性が低くなっている。
Sendを使ってファイルをアップロード(送信)する手順は以下の通り。
Sendを使ってファイルをダウンロード(受信)する手順は以下の通り。送られてきたURLをWebブラウザで開くと、[ダウンロード]ボタンのあるWebページが開くので、そのボタンをクリックすれば、Webブラウザのダウンロード機能を使ってファイルが保存できる。ファイルの保存先も、Webブラウザで設定されているダウンロードフォルダとなる。
Sendが生成したリンクは、1回ダウンロードすると自動的にSendサーバから削除される(ファイルも削除される)。また、ファイルがダウンロードされなくても、24時間後にはリンクが期限切れとなり、ファイルが削除されてダウンロードできなくなる。
Sendは、ファイル転送にアドオンや会員登録が不要で、Firefoxだけでなく、Google ChromeやMicrosoft Edgeでも利用できる(Internet Explorerには対応していない)。スマートフォンでも、FirefoxやGoogle Chromeを使ってファイルのアップロードやダウンロードが可能だ。
転送できるファイル容量(サイズ)は、最大2GB(推奨1GB)までとなっている。大きな容量のファイルには、ファイルの検証やアップロードに時間がかかるので注意が必要だ。現状は、数百MBのファイル転送に向いたサービスのようだ。なお、特にファイルの種類に制限はない。
なお、SendのソースコードはGitHubで公開されており、オープンソースで開発が進められている。
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