Microsoftがクラウドオーケストレーション大手のCycle Computingを買収。HPC(High Performance Computing)などの大規模コンピューティング環境をこれまで以上にクラウドで利用しやすくするサービス強化が狙いだ。
Microsoftは2017年8月15日(米国時間)、クラウドオーケストレーションソフトウェア大手のCycle Computingを買収したと発表した。Microsoft Azure(以下、Azure)上で展開する大規模コンピューティングサービス「Azure Big Compute」へ、Cycle Computingが持つ技術と長年にわたるスーパーコンピュータに関する経験を融合し、HPC(High Performance Computing)などの大規模コンピューティング環境をこれまで以上にクラウドで利用しやすくするのが狙いだ。
Microsoftは買収の意図を次のように述べ、Cycle Computingの買収で得た技術やノウハウを生かしてこうした動向に対応していくという。
「クラウドは大規模コンピューティングの世界を急速に変えている。これまでコスト、時間、ノウハウが大きな課題だった大規模なワークロードの実行に必要な処理能力とインフラを、クラウドならばオーバーヘッドなくオンデマンドで顧客に提供できる。企業のコンピューティング能力は、自社のデータセンターの面積に縛られることなく拡張できるようになったということでもある。
最も重要なことは、Cycle Computingは顧客のクラウドへの移行を促進し、今日のパブリッククラウドで最も高性能でコンプライアンス機能が充実したインフラの利用が容易になる、ということだ」
Cycle Computingの技術によって、MicrosoftによるLinux HPCワークロードのサポートを向上させ、オンプレミスワークロードのクラウドへの拡張もこれまで以上に容易になると同社は見込んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.