Gartnerは、企業や組織にとって戦略的な重要性を持つと考えられるテクノロジートレンドのトップ10を発表した。「AIファウンデーション」「インテリジェントなアプリとアナリティクス」「インテリジェントなモノ」などAI関連技術も多くリストアップされた。
Gartnerは2017年10月26日、企業や組織にとって戦略的な重要性を持つと考えられるテクノロジートレンドのトップ10を発表した。「AIファウンデーション」「デジタルツイン」「会話型プラットフォーム」「ブロックチェーン」などがリストアップされた。同社では、幅広く利用されて大きな影響を与える状態になったり、今後5年間で重要な転換点に達すると考えられたりするような、急成長しているトレンドを「戦略的テクノロジートレンド」と呼んでいる。
Gartnerのバイスプレジデント兼フェローであるDavid Cearley氏は、「2018年の戦略的テクノロジートレンドのトップ10は、いずれも『インテリジェントデジタルメッシュ』に関係している。これらの技術は将来のデジタルビジネスやエコシステムの土台になるものだ。ITリーダーは自社の革新戦略について、これらのテクノロジートレンドを考慮しなければならない」と述べている。Gartnerが、2018年に注目すべき戦略的テクノロジートレンドとして挙げたトップ10のうち、主なものは以下の通りだ。
Gartnerでは、2020年までは、学習し、適応し、自律的に行動する可能性を持つシステムを構築することが、テクノロジーベンダーにとっての主要な目標になるだろうとしている。さらに、デジタルイニシアチブの成果を拡大させるには、AI(人工知能)を使いこなすことに加え、意思決定の強化や、ビジネスモデルとエコシステムの改革といったことが必要だとしている。
Gartnerでは、今後全てのアプリやサービスは、ある程度のレベルのAIを実装するようになると予測する。Cearley氏は、「単に人間の代用としてではなく人間の活動を拡張、増大させる手段として、インテリジェントなアプリを捉え、その可能性を探らなければならない。『拡張アナリティクス』は、機械学習の使用を通じてデータの前処理や知見の発見などを自動化する」と述べている。
「インテリジェントなモノ」は、AIを活用して高度な振る舞いをするとともに、環境や人とより自然にやりとりする物理的なモノを指す。例えば、自律走行車やロボット、ドローンなどだ。Cearley氏は自動走行車について次のように述べている。
「現在、管理下にある環境での自律走行車の利用は、インテリジェントなモノが関わる領域の中で急成長している分野だ。2022年までには、管理下に置かれたごく一部の道路で自律走行車が走ることもあるだろう。しかし、自律走行車を一般的に利用する際は、不測のエラーに備えて運転席に人間が座ることが求められる可能性が高い。少なくとも今後5年間は、運転者を必要とする半自律的な走行が優勢だ。その間、メーカーは同技術をテストするとともに、規制や法的な問題など技術以外の問題に対処するようになるだろう」
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