発散しまくった揚げ句、結論がないまま中途半端に終わり、モヤモヤ感だけが残る議論に参加したことはありませんか?
時々、家族だんらんのひとときに、テレビの討論番組を見ます。政治からスポーツ、芸能のゴシップネタまで、いろいろな番組がありますね。
それほど真剣に見ているわけではないのですが、議論が白熱し、司会者の仕切りがうまいと「おー、進行するのがうまいなー」と感心することが多々あります。
一方、意見が発散して議論が途中で止まってしまい、結論がないまま中途半端に終わってしまう番組も多く、モヤモヤ感が残ることも少なくありません。
大きな事件や事故があると同じ話題が何日も続くもの。先日、何となくテレビを観ながらモヤモヤを感じていたときのことです。「あっ! この言葉が出ると、議論は止まるんだな」と感じる、幾つかのパターンがあることに気が付きました。
それらの言葉はビジネスシーンでも結構使われます。せっかく会議を開いても、議論が発散して中途半端で止まってしまい、結論までたどり着かない。その結果、何となく「モヤモヤ感が残る会議」になってしまうのです。
そこで今回は、「議論を止めるNGワード」について考察します。自分が議論を止めないようにするためにはどうすればいいか。他人の言動で議論が止まりそうになったとき、前に進めるためにはどうすればいいかを見ていきます。
「議論を止めるNGワード」を3つ紹介します。
難しい問題ですね
AとBの2つの選択肢があるとき、ある見方をするとAが正しく、ある見方をするとBが正しい……このような状況は、ビジネスシーンでもよくあります。
例えば、営業マンとエンジニアの議論がそうです。営業マンが主に気にするのは「売り上げ」、エンジニアが主に気にするのは「技術」や「納期」。立場が異なると意識する内容や利害関係が異なるため、ある見方をすればそれぞれ正しい。けれども、相手の立場にはなかなかなれない。そのため意見が対立し、議論が進みません。
このような、どちらが正しいのか判断できないシーンで、つい言ってしまいがちなのが「難しい問題ですね……」です。
立場が異なる議論の場合、「どっちが正しい」というのはありません。だからこそ議論をして、お互いの意見をすり合わせていく必要があるのに、「まぁ、難しい問題ですね……」という言葉を発した瞬間、議論はストップしてしまいます。
また、この言葉は、発した人が無責任な評論家や批評家のようにも感じますよね。
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