Windows Template Studioは「DevBasics/Keyword Windows Template Studio」でも取り上げている。これもTemplate 10と同様に、UWP用のプロジェクトテンプレートを含んだ拡張機能だ(ただし、こちらはマイクロソフト純正)。拡張機能をインストールすると、[新しいプロジェクト]ダイアログのUWP用プロジェクトテンプレートに[Windows Template Wizard(Universal Windows)]という項目が増える。
この項目を選択すると、ウィザードが開始され(情報の更新に時間がかかる場合もある)、まずプロジェクトの種類と使用するフレームワークを選択する画面が表示される。
プロジェクトの種類とフレームワークを選択して、[次へ]ボタンをクリックすると、どんなページをアプリで使用するのかを選択する画面が表示される。
「+」ボタンをクリックして、その名前を入力していく。追加したページは、選択したプロジェクトやフレームワークとともにウィザードの右側のペーンに表示されるので、「これでよし」と思ったところで[次へ]ボタンをクリックしよう。すると、アプリで使用する機能を選択する画面が表示される。
ここではUWPアプリに特有な通知やタイルなどを使うか、カスタムURIスキームを持たせるかなどを選択する。最後に[作成]ボタンをクリックすれば、簡単にUWPアプリのひな型が作成できるというわけだ。
何もできない[空白のアプリ]プロジェクトテンプレートではなく、こちらを標準で使えるようにしてくれるだけで、UWPアプリを作ってみようかなと思う開発者はずいぶんと増えるはずだ。Template 10同様、これからUWPアプリを使ってみようという方はぜひともこちらを使ってみてほしい。
最後に紹介するMaterial Design In XAML Toolkitは、Googleが提唱するマテリアルデザインをWPF(Windows Presentation Foundation)アプリで簡単に実現しようというものだ。こちらは「MaterialDesignThemes」パッケージというNuGetパッケージとして提供されている(配布されているNuGetパッケージはWPF用のものだが、UWPで似たことを実現するためのコードがサンプルアプリにも含まれている。詳細は後述)。
以下はこのリポジトリで提供されているデモを実行したところだ。
画像では分からないが、UI要素をクリックするたびにビジュアルな表現でフィードバックが行われるし、見た目も極めて上質なものになっている。
本体はWPF用のNuGetパッケージなのだが、このリポジトリで配布されているソースコードの中にはUWP用に作成されたテーマ集が含まれている。
これを利用することで、UWPアプリに「マテリアルデザインっぽい」UI要素を含めることも可能なようだ(MaterialDesignThemes.Uwp)。コードを見てみたところではスタティックリソースとして、さまざまなテーマが定義されていて、アプリ側からはそれを直接参照するような形になっているので、実用的かどうかは微妙だ。WPFでマテリアルデザインを利用したアプリを作ろうという人にはよい選択肢となるかもしれない。
本稿では、UWPアプリ開発で役立つ拡張機能とNuGetパッケージを含んだリポジトリを幾つか紹介した。これらのリポジトリで配布されているツールを利用することで、空白のアプリ]テンプレートを目の前にして「どこから手を付けようか」と悩むことなく、UWPアプリ開発を進められるかもしれない。
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