アップグレードの道が絶たれたPCはWindows 10 April 2018 Updateの夢を見るか?山市良のうぃんどうず日記(128)(4/4 ページ)

» 2018年06月01日 05時00分 公開
[山市良テクニカルライター]
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問題のUMPCが起動すると、そこにはWindows 10 バージョン1803の景色!

 UMPCを再起動すると、デバイスの検出とインストールが行われ、エラーなしでWindows 10 x86 バージョン1803で起動しました(画面5)。

画面5 画面5 問題のPCでWindowsセットアップを使用しなければ、Windows 10 x86 バージョン1803のクリーンインストールが動作することが証明された

 「デバイスマネージャー」で確認すると、1つのデバイスがエラーになっていますが、これはこの内蔵のワンセグチューナーです。TVを視聴するようなパフォーマンスは全くないですし、クリーンインストールのため視聴用アプリもありません。そこで、デバイスを無効化することで対応しました。正常に起動できたので、コマンドプロンプトを管理者として開き、次のコマンドラインを実行します。なお、PowerShellでこのコマンドラインをそのまま実行することはできません。{}が別の意味で解釈されるからです。

BCDEDIT /deletevalue {current} detecthal

 確認のため、トラブルシューティングオプションの「コマンドプロンプト」でPCを再起動してみると、Windows 10 x86 バージョン1709版のWindows REで問題なく動作しました。「Windows Defenderオフライン」も問題なく実行可能でした(画面6)。

画面6 画面6 Windows 10 x86 バージョン1803から開始したWindows 10 x86バージョン1709のWindows REのコマンドプロンプト

 というわけで、筆者の実験的な試みは成功しました。問題のUMPCは、まだ現役を続行できる可能性が出てきたので、Windows 10 バージョン1709のバックアップをリストアして、次の機会に備えたいと思います。

 しかしこのとき、そのバックアップのリストアで苦労することになるとは、まだ誰も知る由もありませんでした。つづく……。

筆者紹介

山市 良(やまいち りょう)

岩手県花巻市在住。Microsoft MVP:Cloud and Datacenter Management(Oct 2008 - Sep 2016)。SIer、IT出版社、中堅企業のシステム管理者を経て、フリーのテクニカルライターに。Microsoft製品、テクノロジーを中心に、IT雑誌、Webサイトへの記事の寄稿、ドキュメント作成、事例取材などを手掛ける。個人ブログは『山市良のえぬなんとかわーるど』。近著は『Windows Server 2016テクノロジ入門−完全版』(日経BP社)。


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