経団連会長がPCを使えなくったっていいじゃないか。人間だもの。
@ITが運営するコラム(ブログ)コーナー「エンジニアライフ」では、現役エンジニアたちが日々、思うこと、考えたことをポストしています。
本稿は、エンジニアライフにポストされたコラム(ブログ)の中から印象的なものを、(編)の独断と偏見でピックアップして振り返ります。2018年11月は、複数のコラムニスト(エンジニアライフの筆者)たちが、「組織のトップ」についてワイガヤしました。
2018年の秋は、日本経済団体連合会(経団連)が、PCを駆使する会長を導入したり(参考リンク:経団連「会長室に初めてPC設置」「会長のメールに職員驚く」読売記事にネット騒然 広報「PC無かったのは事実」〜ねとらぼ)、サイバーセキュリティ担当大臣ポストは「PC未経験者歓迎」だったり(参考リンク:日本のサイバーセキュリティ担当大臣はパソコンを打たない)、と組織のトップがIT(というかOA?)に疎いことが話題になりました。
IT(というかOA?)は目的のための手段だと(編)は思うのですが、はて、トップは手段を自力で駆使する必要があるのでしょうか?
今回も始まりは「守銭奴エンジニアが考えていること」の「手塚規雄」さんでした。2018年10月の自己投資ブームの火付け役でもありましたので、彼はトレンドセッターの才能があるのかもしれませんね。
トレセ(略した)手塚は、「トップに立つ人間に専門知識は必要なのか?」で、トップに求められるものは「結果や成果物」と「問題があったときに責任をとる能力」の2つだと考えました。
その他の部分――例えばIT(というかOA?)などは周囲がサポートすればいいので、本人が専門知識や技能を持たなくていい。ただし、サポートしてもらうためには、周囲からの信頼や信用が必要だと続けました。
トレセ手塚のエントリーを読んで脊髄反射で書いたのかな? と思われるのが、上記の1時間19分25秒後にアップされた「ヒエログリフ -エンジニア版-」の「トップに立つ人間を引きずり落とすのに専門知識は有効なのか?」です。
筆者の「Horus」さんは、トップに必要なのは「覚悟」だと断言します。加えて、後ろから拳銃で撃たれるかもしれないくらいの「緊張感」と部下に刺されても恨まないくらいの「寛容さ」だと。なんて物騒な組織なのでしょう!
さらに、トップが上記資質を持っていない場合は「下克上すればいい」のそそのかし(?)ます。ちなみに、下克上成功に必要なのは、IT(というかOA?)などの専門知識ではなく、「人をまとめる力」、要求に対して理由と根拠を整理して「適切に返答し実行する力」、エゴに流されない「心の強さ」とのこと。
ここで、トップに必要なものなんてなくて、トップはただ「自分の信じたことをすればいいだけ」、とふわりと語るのは、9月にエンジニアライフデビューした「お理 おことわり」の「あんのうん」さんです。
なぜならば、トップは組織の中の「役割」の一つにすぎないし、その役割とは、配下のメンバーにタスクを「割り当て」、タスクの結果を「判断」して「評価」し、組織の利益を最大化するように「導く」ことだと「トップに立つ人間に専門知識は必要なのか? リフレイン」で解説します。
さらに「トップの方針と合わないのならば、そこから離れればいい」よね、とも。
彼の文章は肩から力が抜けて過剰に要求しないところがすてきです。プロフィールを見ると、まあまあ大人なんですね。納得。
「理想的なトップは自然淘汰される」で、前者3人の意見をまとめてくれたのは、「Python なんて、大っ嫌い!」で、Python愛を熱くつづる「ちゃとらん」さん。
さらに、得意のPythonを使って「良いトップが良くないトップに駆逐される過程」を表現。さらにさらに、「トップをめぐる実情」「トップは無能なのか」まで考察を深めました。「トップが無能と決めつける前に、日々の仕事をきちんとこなすことに専念した方が良いかもしれません」と書くあたり、ちゃとらんさんも大人だなーと思いました
P子「大人の男性ってステキとか言って、惑わそうって魂胆ね」(※)
コラムニスト全員の意見に共通していたのは、組織のトップにIT(というかOA?)などの専門知識は必要ないんじゃないか、ということ。まあ、今やPCを使いこなすのは「読み書きそろばん」レベルの常識なので、今後はIT(というかOA?)知識のないトップは減少するんじゃないかと思います。
ということで、コラムニストのワイガヤに参加したい皆さん、ご応募、お待ちしております。
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