Microsoftは、「Surface」や「Hyper-V」といったMicrosoft製品で利用されている「UEFI」コアをオープンソース化し、「Project Mu」として発表した。
Microsoftのデバイス部門は2018年12月19日(米国時間)、「Surface」や最新版の「Hyper-V」といったMicrosoft製品が利用している「UEFI(Unified Extensible Firmware Interface)」コアのオープンソース版「Project Mu(ミュー)」を発表した。
UEFIは、ブートプロセスにおいてハードウェアを初期化し、OSをロードするためのサービスを提供するシステムソフトウェア。従来のBIOSではルートキットなどのマルウェアを十分に防ぐことができないために導入された。システムを起動するプログラム(ブートローダー)が正規のものであることを保証する。
Project Muは、モダンなWindowsベースPC向けの多くのUEFI機能を提供する。また、スケーラブルで使いやすいファームウェアを効率的に作成するためのコード構造と開発プロセスの実例でもある。
Project Muデバイスは「Firmware as a Service(FaaS)」の実現に役立つ。
FaaSはWindows as a Service(サービスとしてのWindows)と同様に、UEFIなどのシステムファームウェアに対して、高品質なパッチをタイムリーに提供できる。こうしたパッチ提供は、ファームウェアを最新に保ち、リリース後の効率的な機能開発が可能になる。
Microsoftは、Surfaceで初めてFaaSを実現したとき、UEFIのオープンソース実装である「TianoCore」が、複数の製品ラインにわたる迅速なサービス提供に向かないことに気付いたという。
その後、幾つかの製品サイクルにわたってFaaS上で開発を行い、その成果をProject Muとして無償公開したと説明している。オープンソースエコシステムがMicrosoftのアイデアとコードを取り入れ、継続的なフィードバックによって、改良が進むことを期待していると、Microsoftは述べている。
Project Muは次のような機能を提供する。
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