Mellanox、NVMe-oFでストレージを仮想化する「SNAP」を発表内蔵ストレージとして見せる

Mellanoxは2019年3月12日(米国時間)、NVMe over Fabrics(NVMe-oF)を用いてストレージを仮想化する技術、「NVMe SNAP Technology」を発表した。同社はこれを、プログラマブルなネットワークアダプターである「Bluefield SmartNIC」に組み込んで提供する。

» 2019年03月13日 08時15分 公開
[三木泉@IT]

 Mellanoxは2019年3月12日(米国時間)、NVMe over Fabrics(NVMe-oF)を用いてストレージを仮想化する技術、「NVMe SNAP Technology」を発表した。同社はこれを、プログラマブルなネットワークアダプターである「Bluefield SmartNIC」に組み込んで提供する。

 NVMe SSDは広く普及しつつあるが、コンピュータ(あるいはサーバ)のCPUから、PCIeバスに直結したローカルのSSDを利用するケースがほとんどを占めている。

 SNAPでは、コンピュータのネットワークアダプターでNVMe-oFによりリモートのNVMe SSDを接続し、利用できる。この際、コンピュータのOSからは、リモートのNVMe SSDが、あたかもローカル(内蔵)のストレージであるかのように見える。

 これにより、NVMe SSDの性能を犠牲にすることなく、効率的に利用できるようになると、Mellanoxのブログポストでは説明している。

 同ブログポストが示すユースケースの一つはクラウドのベアメタルサーバ。Amazon Web Services(AWS)がNitroで実現しているように、NVMe SSDをネットワーク接続されたリモートクラスタに集約することで、サーバ本体にストレージを内蔵する必要がなくなる。クラウド事業者にとってはSSDの利用効率やサービス性の向上といったメリットが得られるという。一方で、ベアメタルサーバのユーザーは、内蔵ストレージと変わることのない使い勝手で、サーバを利用できる。

リモートのNVMeストレージを、内蔵ストレージであるかのように使う

 同ブログポストは、一般的なデータセンターにおけるNVMe SSDの利用とSNAPの関係について、次のように説明している。

 「サーバに直結のローカルNVMeフラッシュSSDは、あらゆる主要OSがサポートすることで、大きく広がった。NVMe-oE技術は、これをNVMeストレージへの遠隔アクセスに拡張することができる。NVMe-oFは広がりつつあり、2019年には大規模な導入が進むと予想されている。しかし、Microsoft Windows/Hyper-VやVMware ESXiといった、主要OSにおけるサポートは未だに限定的だ。この『にわとりと卵』の問題が、クラウド、そして特に企業におけるNVMe-oFの採用を遅らせている。MellanoxのNVMe SNAPストレージ仮想化技術では、ローカルNVMeドライバを使って、アプリケーションがリモートのNVMeストレージに対し、透過的にアクセスできる。これにより、ストレージ製品提供者は、OSに依存しないソリューションを、企業やクラウドに提供できる。このソリューションは、リモートストレージを意識することなく利用でき、インテグレーションや導入にかかる時間を短縮できる」

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